『仙酔島―鞆の浦―田島』
2013.3.31
 今回も1日ほど時間ができたので、つぎはぎ日本一周島シリーズをすることにした。前の晩に家を出て、高速のサービスエリアで車中泊。早朝から自転車でスタートを切ると言うパターンだ。つぎはぎにいいような瀬戸内の島もだんだん残り少なくなっている。今回も悩んだが、鞆の浦の近くの田島。仙酔島に行くことに。当然、鞆の浦も2回目ではあるが、寄ることにした。
 

 SAの駐車は問題はないのだが、さすがに高速に車を置いて、自転車で下りていくわけにもいかず、鞆の浦に近いところに駐車場がないか、事前にインターネットで調べた。鞆の浦の手前7キロぐらいのところに竹ヶ端運動公園があった。大きな意味での運動をするわけなので、ここの駐車場に駐車させてもらうことにして、ここから今回はスタートすることにした。
  

 県道22号を南下していく。左手に瀬戸内海を見ながら進む。福山市営渡船場に到着。まずは、仙酔島に渡ることにした。この島は、パワースポットの島と言われて仙人も酔うほどの美しい島らしい。日本で最初の国立公園として制定された瀬戸内海国立公園の中心として有名な場所で、記念切手にもこの島の写真が採用されている。ただ、『つぎはぎ日本一周』としては残念ではあるが、ロードバイクを持って行っても乗れる場所は限られ、ほとんどが、登山道や散歩道という感じなので、鞆の浦側の港にロードバイクは置いておいて渡ることにした。
  仙酔島へ渡る船。これが、ちょっとした黒船のようで、名前も「いろは丸」となっていた。龍馬が率いる海援隊の船の名だ。ここ、鞆の浦は、この船が紀州藩の船と衝突して沈没し、龍馬たちが1カ月近く滞在したところとしても有名だ。さて、その「いろは丸」乗ってみると、思ったよりもコンパクトな感じで、座席の数も少ない。多い時には立って乗るという構造になっているらしい。というのも、乗船時間はわずか5分。すぐに仙酔島に到着するのだ。それでも途中、弁天島のすぐ近くを通り、景色は最高だ。
 
  
 船着き場で下りると、ホテルが見え、その横の道を上って行く。途中に龍に見える木や、願いがかなう橋などあり、パワースポットの雰囲気がじわじわと・・・・。そこを過ぎると、国民宿舎があり、田の浦に出る。そこは浜辺になっていて、とてもよい感じだ。(ここも、電磁波がアースできる浜として、パワースポットとなっている)奥にはキャンプ場があり、ちょうど、桜が咲いていて、とても綺麗だった。せっかく、この島に来たのだから、この島のパワーを感じながら、一番高い山、大弥山に登ることにした。
 
     
 登山道もパワースポットということで、何やらあやしい?雰囲気が漂う。標高190メートルぐらいの大弥山なので、それほど時間はかからず、頂上に到着。ここから眺める鞆の浦の景色もなかなかよい。癒される〜。

   

 帰りもよい雰囲気の道を下ってカヤックがたくさん置いてある彦浦に出る。途中、赤岩展望台により、鞆の浦方面を眺める。ここからもいい〜。彦浦からは、海岸沿いの遊歩道を通る。この道沿いの景色もとても綺麗。どこも、パワースポットのよう。

   

 そして、この後、パンフレットなどにもよく出てくるパワースポットの『五色の岩』が目の前に広がる。この5色とは、黒、赤、青、黄、白ということで、確かに多くの色が部分部分に分かれていてとても珍しい岩だ。日本でここだけらしい。幸福なる未来の扉が開くところだそうだ。幸福をしっかり願った。

  

 そのほかにも、神秘的な場所や、地層がしっかりわかる岩などがあった。

 

 島を一周したので、この後、「いろは丸」で、鞆の浦へ帰るわけだが、待っていると、結構大人数の人たちが、下りてきた。私が乗った時は、朝早かったので、少なかったのだが、ちょうど観光によい時間になったからだろう。鞆の浦に向かう人はそれほど多くなく、ちょうどよいタイミングだった。まあ、多いと言っても5分ほど立ってがまんしていればいいだけなのだが・・・。


いろは丸に乗船して、鞆の浦に到着。次は、よくパンフレットなどで使われている「対潮楼」。港からすぐ近くにある。座敷からの海の眺めは素晴らしく、1711年、朝鮮通信使の李邦彦は「日東第一形勝」と賞賛したと言われる場所だ。入った時、ちょうど、団体客がいて、説明を受けながら一緒に景色を眺めることができた。赤い絨毯の部分に座って眺めるのが一番綺麗らしい。団体だったので、人の頭ですっきりとは写真に収まらなかったので、ちょっと上の方から撮影。ちょうど、いろは丸が入ってくる時に、団体客の写真係の方かな?前の畳の部分に入って、団体客の様子を撮影したので、いろは丸入りの弁天島の写真は良いものが撮れなかった。残念!それでも、やはり、ここからの眺めはとても美しく、いつまでも見ていたい気がした。

     

 でも、いつまでもここにいるわけにはいかないので、次へ進むことにした。次は沈没していた「いろは丸」を発掘したものを展示している資料館に向かう。鞆の浦のシンボルである常夜燈があるところだ。資料館では撮影禁止なので、写真はないが、沈没していたいろは丸の様子を再現していたり、実際に引き上げたものなどが展示してあり、とても興味深く拝見させてもらった。龍馬が宿泊した場所なども再現してありそういうところもよかった。 
 前回来たときにも思ったが、ここの街並みの雰囲気はとてもいい。歴史を感じさせてくれる。自転車の強みで、この街並みを堪能するために、何度もぐるぐると回って、写真を撮った。ただ、時間が昼近くになってきて、観光客も増え、細い路地などは、通りにくいところもあったので、押して通った。狭い道が、この地区の方の生活道として利用されていることから、危険だということで、この港の正面に大きな橋を造る計画があるそうだが、とても素敵なこの雰囲気を残したまま、生活も安全になるような方法を何とかして模索してもらいったいと強く思った。世界遺産の石見銀山などは、古い街並みには生活者の車以外は入れなくして、観光客は離れたところに駐車し、その後、歩いたり、バスだったりといった方法や、トンネルを造ることで、町への交通の便をよくするなど、考えれば、他にもありそうな気がするのだが・・・・、まあ、素人考えなので、なんとも難しいところではあるが、、でも、この町の雰囲気は残してほしいなあという思いを強くもった。

   

      

    
 

 前回ここ鞆の浦に来た時には、まだ、「崖の上のポニョ」も「龍馬伝」もやっていないころだったが、今回はこの二つがあった後なので、以前にもまして観光客が増えたことだと思う。ただ、いろは丸の展示館が当時あったのかどうか記憶ははっきりしないが(今回初めて入った)その後につくられたのかもしれない。帰ってからインターネットで見てみると、ポニョの関係の場所も数か所あったそうだが、今回は、写真のちょっとした展示物ぐらいで、見逃してしまった。ちょっと残念。
 鞆の浦をあとにして、次に向かうのは田島。鞆の浦から抜ける道が極端に狭く、(しかもこの道しかなかった)車と自転車も普通にはすれ違えないような狭さ。ロードバイクがとまって道を譲るような感じだ。そのあと、鞆バイパスの坂が待っていて、しっかりとトレーニング。それでも、以前の記憶よりは楽なような気がしたので、多少は脚力がついたのかも。(前は旧道しかなかったのかな?記憶があいまいだ〜)
 鞆バイパス県道47号を田島方面へ向かう。
 今回も、ポータブルナビを持ってきていたので、時々は現在地を確認しながら進んだが、昼時だったので、田島に渡ってからだと、ひょっとしたら、食堂探しに苦労するかもしれないと思い、田島へ向かう道から少しそれて、道の駅アリストぬまくまというところに行くことにした。ここの食堂はラーメンが380円という期間限定のサービスをやっていたので、唐揚げランチとラーメンという贅沢昼食をいただいた。うまかった〜。

  

 昼食を食べ、Uターンして、田島へ向かう。この島までかかっている橋は2つあり、急な角度で同じような形の橋が連なっている。珍しいので、写真撮影。その後、この島を時計回りで進む。こう進むことで、海側をずっと見ながら進むことができるのだ。やっぱり景色は大切だ。本土側と四国側では道の表情が全く違っていた。本土側は平坦で、割と進みやすく、景色も楽しむ余裕もしっかりあった。途中のいけすのようなものや、浮き桟橋のようなところなど、絵になるところがあった。

   

   

 しかし、道の幅がだんだん狭くなり、海側にガードレールも何もないようなところに出た。本当にこのまま進むの?って感じもしたが、ナビでも、この道であっているようだった。ガードレールがないと、暗くなったら、ちょっと怖そう。きっと海に落ちてしまう、そんなことを考えながら進む。そのうち、今度は山に登るような感じで、道が山側へ向かっていた。ここからは、トレーニングコース。道は狭いし、登りは急だし、くねくね道だし、ほとんど車とすれ違うことはなかったが、時々すれ違う車も、自転車がいることに驚いているような感じだった。でも、トレーニングには最適かも。

    

 途中、黄色い花が咲いた木があるところで、休憩。その後、少し行くと、桜並木がぱっと目に入ってきた。花見をしている人たちもいて、休憩がてらに桜を眺めたり、写真を撮ったりして、次へ進んだ。

  

 田島と橋でもう一つの島がつながっている。島の名前は横島だ。なかなか面白い名前だが、この島も一周しようか、どうしようか、少し迷った。ナビでは途中で道がなくなっていた。ただ、島の案内の看板では一周できそうではあったがそれまでに、結構体力を使っていたことと、横島の道が遊歩道のような可能性もあったのと、もう一度、来た道を帰らないといけないという理由から、今回は、横島に渡ってすぐの公園までとした。へたれだ〜。今、考えると、行った方がよかったかも。 それでも、この時は、ここまでで、あとは帰るということを選んだ。

   

 一周して、最初の橋にもどる。その後、再び県道47号を進む。帰りに、もう一度鞆の浦を通るが、朝通った時に、気がつかなかった建物を発見。なんと、龍馬が談判した町屋ということだが、発見で来てよかった〜。
 運動公園に到着。思ったより早く到着した。やはり、横島、チャレンジするべきだったか?とも思ったが、まあ、仕方がない。ここから、益田まで、今度はドライブだ。途中、SAで、タコ天丼を食べる。これがうまい。
 『つぎはぎ日本一周』島シリーズ今回も無事終了。次回はいつ?どこへ?悩むな〜。

     

 本日のデータ
 走行距離 61q
 平均速度 16.5km/h
 最高速度 56q/h
 いろは丸往復 240円
 対潮楼入場料 200円
 いろは丸記念館200円
 往路 高速 戸河内〜福山東 1750円
 復路 高速 福山東〜浜田   2250円

カウンター

















『つぎはぎ日本一周』