『大久野島-竹原』
2013.6.16
 最近は、休みが1日しかとれないので、ほとんど、島シリーズになっている。自転車に乗る距離のことを考えると、本当に『つぎはぎ日本一周』となるのかも、少々あやしくなってはいるが、日本のいろいろなところを自転車で旅するということには変わりはないので『つぎはぎ日本一周』としてレポートすることにしている。
 ブログにも書いたが、石見グランフォンド200キロを達成して以来、自転車に対するモチベーションが下がってしまい、1か月自転車に全く乗らずという、今までにないブランクを経験した。まあ、忙しかったというのもあるけれど・・・・。それでも石見グランフォンド前は4月のまだ夜が寒いような時にも夜トレを行ったりしてそれなりに時間を見つけて乗っていたのだが、その後はぱったりと・・・・、しかし、このままではいかんということで、シャカリキ度の少ない『つぎはぎ日本一周』から自転車ライフの再スタートをすることにした。
 今回も6月16日(日)の一日がフリーということで、島シリーズ。1日で行き帰りできる大きな島は、ほとんど制覇?してしまっているので、だんだんと行けそうな島も少なくなってきている。今回は小さい島ではあるが、ウサギの島として有名な大久野島に行くことにした。小さい島なので、往復した後、竹原の歴史のある街並みにも行くことにした。

 大久野島は、広島の竹原と三原の中間ぐらいにある忠海というところからフェリーで20分ぐらいのところにある周囲4キロほどの小さな島だ。この島は現在でこそ、ウサギの島として有名であるが、実は戦時中は毒ガスを製造していた島で、当時は極秘プロジェクトということで、この島自体が存在しないものとして、地図から消えていたそうだ。

 5時に益田をスタート。浜田ICに乗り、本郷ICで降り、県道59号を通り、忠海を目指す。忠海についたのが、8時ごろ。駐車場はフェリー乗り場のすぐ近くで無料。ありがたい。
 準備をして切符を購入。いざ、大久野島へ。天気予報では晴れということだったが、行きの高速で、少しだけ雨が降り、心配したが、ここ、忠海は降っていなかった。ただ、霧が発生し、視界が悪い。

  

 船に乗っている間、船同士がぶつかったらどうなるんだろう?などと不安になるほど、視界が悪かった。 それでも船に乗って少しすると、だんだんと霧が晴れ、大久野島が見えてきた。

 

 第一桟橋に到着。上陸したら、さっそくウサギが数羽近づいてきた。さすがは、ウサギの島だ。
 桟橋から海の方を見ると、霧が一部残っていて、とても幻想的な風景があった。すかさず写真を撮った。今回もα300を持ってきているので、たくさん写真を撮るつもりだ。

  

 まずは、ビジターセンターに向かう。こそには、大久野島の模型があったり、島や、島の歴史の説明が分かりやすく解説してあったりした。ビジターセンターというだけはあり、まずはここに寄ってから島を周るというのがお勧めだ。
 ビジターセンターを出て少し行くと、毒ガス資料館があった。ここは入場料が100円。あまり大きくはなかったが、しっかりと、島の歴史について展示してあった。

   

 当初、この島で毒ガスを製造するということは島民にも秘密にされていていたそうで官営工場ができると島民は工場建設を歓迎していたという。製造過程で、毒ガスの被害にあう人も多数出るなど、島にとって悪夢の始まりだったのだ。これなども、本当にひどい話で戦争というのは、国が勝つためには、そういうことを犠牲にするのは当たり前になってしまう・・・前回の『つぎはぎ日本一周』の大津島の人間魚雷「回天」に続いて、戦争についてじっくりと考えることができた。やはり戦争は絶対やってはいけないと改めて思う。
 資料館で、戦争について考え、ずっしりと重たい気持ちで外に出る。と、そこにはかわいらしいウサギがたくさんいる。
なんとも不思議な感覚だ。このバランスがなんとも言えないが、ずっと重たい気持ちを引きずるより、考える時はしっかり考え、それが終わったら、ウサギで癒されるというのは、ありだな〜と思った。
 休暇村大久野島という立派な宿泊施設の前を通る。ここの庭にもウサギがたくさん。かわいいので何枚も写真を撮るが、きりがない。
 先へ進むと、テニスコートなどが見えてきたが、ここも、以前は軍関係の建物があった場所らしい。

  

 大きな毒ガス貯蔵庫跡、北部砲台跡などもあった。

     

    

途中、展望台という標識があったので、そこへ行くが、階段になっていたので、ロードバイクを置いて、徒歩で行くことにした。300mぐらい歩いたところで、舗装道路に出た。さっきの階段ではなく、もう少し先へ行くと、この道路で、展望台にロードバイクのまま行けたのだ。ちょっと損したような気持ちにもなったが、まあ、こうして、歩くのも、よしとしよう。展望台からの眺めはなかなか素晴らしく、天気もよいこともあり、気分がよかった。その後、中部砲台跡まで、歩いて行ったが、こんな山の上にも、ちゃんとウサギがいて、癒しオーラを発していた。

     

   

    

 ロードバイクを置いておいたところまで戻り、再び島をめぐる。少し行くと弾薬庫跡、さらに行くと今度は大きな建物が見えてきた。ここは、発電所跡ということだった。

    

   

 廃墟というのは、不気味な感じもするが、なんとなく魅力も感じる。廃墟巡りをする人もいるらしいが、なんとなく、その気持ちもわかる。いつか、長崎の軍艦島なども行ってみたいと思う。ここは、グーグルがストリートビューを公開しているが、これを見るだけでも、不思議な気がするので、本物を見たら、きっと大興奮だと思う。
 瀬戸内の島はどことなく南国のような雰囲気もある。海岸線もとても美しい。

  

 発電所跡をすぎ、少し行くと、第2桟橋。そこをさらに進むと、最初の第1桟橋、ビジターセンターに到着。島を一周したことになる。ビジターセンタ-に乗船券が売っているものとばかり思っていたが、売っておらず、休暇村か第2桟橋で売っているとのことだったので、休暇村に行き、乗船券とお土産を購入、船の時間までウサギを撮影することにした。

   

 時間が来たので、第1桟橋に向かうが、フェリーがいないではないか。???と思っていると、なんと、復路は第2桟橋で乗船するという看板が・・・、到着するところと出発するところが違っていたのだ。・・・・ややこしい。この船を逃すと、結構な時間待つことになるので、なんとか、間に合うようにと、猛スピードで第2桟橋に向かう。それほど、遠くではなかったので、なんとか間に合い、無事乗船。セーフ。

 

 忠海の港に到着。ここから、今度は竹原へ向かう。竹原は以前も『つぎはぎ日本一周』で行ったことがあるのだが、その時は通過をしただけで、町並み保存地区を散策していなかった。今回、大久野島に行くついでに、じっくりと散策してみようと思ったのだ。忠海から7〜8キロの距離。国道185号を西に向かう。
 いい雰囲気の港が見えてきた。その横を橋のように上に向かって道が続いている。その道を上って、下ったら、竹原の町だ。

 

 そろそろお腹がすいてきたころなので、道の駅竹原へ向かって進む。それほど、大きなところではなく、普通の店といったところが道の駅だった。さっそく、そこに入っている食堂に向かうが、なんと、高い!一番安いランチが1700円ぐらいだったような・・・、『つぎはぎ日本一周』は質素に行くという気持ちもあるので、ここはパスすることにした。しかし、あまりにお腹がすいていたので、外にあった、売店で、ソフトクリームを購入。

 

 ちょっと気持ちが落ち着いたところで、庶民向けの食堂を探す。すると、ちょっと行ったところに中華の店があった。ここに入って、日替わり定食を購入。800円ぐらいだったような・・・、間があいているので、記憶があいまいになって正確ではないけれど・・・、とにかく、値段のわりにはグッドなお味と量。遅い昼食を終え、いよいよ町並み保存地区の散策だ。

  

いい雰囲気の町並み。生活感もあっていい。


西方寺の石段 普明閣の雰囲気もいい。

    
 
長生寺・・・・お寺の境内に神社が・・・・他の宗教では絶対できない芸当。すごい!さすが日本だ。
長生寺のおかかえじぞう。願をかける前にかかえて、その後、願をかけ、再びかかえた時に軽くなっていたら、その願いがかなうというものだ。私は・・・、多少軽くなったような気がしたのだが・・・・。

 やはり、町並み保存地区というのは、いい。年のせいかもだけど、どこに行っても、こういう町並みには惹かれ、寄ってみたくなる。ここ竹原もよかった。
 竹原をあとにして、忠海へ。
 今回の『つぎはぎ日本一周』もなかなかよかった。ウサギというのはインパクト大。大久野島は、家族づれにおすすめ。
 

 本日のデータ
 走行距離(船での移動含む) 31.26q (島を一周したけれど、データが途中で途切れていたため正確ではない)
 平均速度(船での移動含む) 15.8km/h
 最高速度 33q/h
 大久野島往復 乗船料 600円
 自転車乗船代(往復)  240円
 毒ガス資料館入館料  100円

カウンター


















『つぎはぎ日本一周』