『東尋坊―白川郷』
2012.7.28
 今年は、夏休みに、『つぎはぎ日本一周』ができるかどうか心配だったが、なんとか、7月28日29日の二日間を使えそうということが分かった。部活動があったり、体操があったりで、なかなか休みがとれずに、土日での実施となる。家族と両親に、この二日のことをいうとOKとのこと。感謝。遠くになって、私の両親と行く最近のスタイルだ。私の父には申し訳ないが、交代しながら夜中に運転していくという強行軍。
 二日間ならではの場所でないと、意味がないので、続きでいうなら、和歌山県の続きか、福井県の続きのどちらかだ。どちらにしても650キロぐらいの距離。相当大変なのは変わりがないが、昨年福井県に行ったので、その続きをすることにした。
 ということは、2日間のうちに石川県に突入するので、私のまだ行ったことのない県になる。楽しみだ〜。
 前日27日の体操の指導が終わり、シャワーを浴びると、食事は途中車でとることにして、さっそくJAFに入っている両親の車に迎えにきてもらい、出発する。最初は、食事をしないといけないので、父に運転をしてもらう。本当にありがたい。
 夜中の運転というのは、なかなか大変だけれど、高速に入ると、あまり車が多くなく渋滞にまきこまれることはそんなにないというところがありがたい。高速は、ところどころにSAなどもあり、およそ100キロおきに、休憩と運転交代のためにSAによる。ナビの到着時刻もほとんどが高速道のコースなので、進んでもあまり変化がなく、28日の午前7時ごろを示していた。徹夜走行??まあ、650キロも離れていると仕方がない。運転をしない時は、できるだけ、睡眠をとり、完全徹夜にはならないように気を付けた。父も交代したときには寝ているようだった。
 車の中では、両親が好きななつかしい歌を聞きながら進む。小さいころから、我が家ではこうした歌をよく聞いていたので、私も覚えのある歌で、結構楽しめた。
 昨年の最先端部分は東尋坊だったので、そこをゴールとして設定していたので、明るくなってからの運転で外が見えるようになると、昨年も通った道がところどころ思い出された。
 当初の予定では、海岸線を東尋坊からずっと北上していくつもりだったのだが、両親から白川郷が近いということを教えてもらった。白川郷は、世界遺産でもあり、いつかは必ず行ってみたいと思っていた場所だ。そうなると、予定変更で、本日は東尋坊から白川郷、もし、可能ならば、五箇村へ行くというルートに決定。地図を見ると、白川郷に行く道に、あやしげな道の名前「白山スーパー林道」という文字。そして、その道の近くの山の標高・・・・1700m以上。が〜〜〜。さすが、スーパーがつくだけはある。相当な激坂を覚悟しておかないと。まあ、山が1700m級で、峠の道はそれほどでもないかもしれないと、くじけそうになる自分に言い聞かせた。
 これから100キロ近くそして、激坂も自転車に乗るわけだから、朝食はしっかりとらなくてはならないが、朝早い時間なので、まだ食堂などは開いていない。そんな時は、日本一周の強い味方コンビニだ。ここで、弁当を買い、しっかり食べてからスタート地点である東尋坊の先の 雄島へ。到着したのが、7時50分ごろ。今日はハードな一日になりそうだ。

 いよいよスタート。最初は、トレーニングの効果なのか、結構快適に進む。松島水族館をすぎ、国道305号に出る。国道ぞいに、蓮の花がさいている大堤が見えたので、止まって撮影。今回もα300を持ってきたので、普段はデジカメ、ここという景色にはα300と使い分ける予定。
 昨年、雑な舗装のため、側道部分にアスファルトで段差ができ、そこにタイヤをとられて大転倒した福井の道だ。今回も注意しながら進まないと大変な目にあうかもしれない、という気持ちから、舗装の状態を確認しながら進む。先入観があるからかもしれないが、やはり、雑なところが多いように感じた。このちょっとした段差がロードバイクの細いタイヤには命取りだ。気をつけよう。

   

 あわら市で、北潟湖沿いの道を進む。ここの景色も風力発電が何基も見え、田んぼの緑と、湖の青とよい感じだったので、写真を撮った。あまり、写真を撮りすぎると、時間ばかりすぎ、距離を稼げないので、ほどほどにしなくてはいけないのだが、『つぎはぎ日本一周』は、もともとは日本を知りたい、日本を自分の足(自転車で)回りたいという気持ちからスタートしたので、やはり、景色をじっくり見ること撮影することも大切なので、まあ、よしとしよう。

 湖を過ぎて少し行くと、看板が・・吉崎御坊。有名な御寺らしいので、寄ってみた。境内の中に入ると、ボランティアの方々だろう。清掃活動をされていた。こういう方を見ると、心がやさしくなるよう。ありがたいな〜と思いながら、先へ進む。

 その後、いよいよ石川県に突入!私にとって、初めて足を踏み入れる県だ。8号線を進むが、途中からバイパスになり、自転車で通れるところと、そうでないところがあり、標識に従って進む。自転車はいいの?と思えるようなところが走れたり、同じような道なのに、走れなかったりして、なんだか不思議な感じがした。走れないところは、すぐ横にもう一本道があり、そこを走ることができるので、8号線沿いをずっと進む感じにはなった。途中、面白い形のドーム体育館?のようなものや、フットサルのコートなどもあった。地図を見たら、こまつドームというらしい。駐車スペースに、ももの露天商がいた。看板に8個500円からという文字が見えた。自転車なので、8個も買うと荷物になるので、ばら売りできないか、聞いてみたが、ばら売りにすると、1個200円とか500円とかになるとのこと。100円でいいよ!ぐらいの返事が返ってくるかと思ったのだが、あまかった。残念だが、できるだけ、節約するのが「つぎはぎ日本一周」のスタイル。買うのをやめて、先へ進んだ。

   

 夏の『つぎはぎ日本一周』は水分はいくらとっても足らないくらい。今回も、熱中症にならないように、気をつけながら水分をしっかりとって進んだ。こまつ木場潟という道の駅があったので、そこで、しばし休憩。時間はまだ、10時25分なので、なかなかいいペースで進んでいる。
 自転車で長距離すすむと、無性にほしくなるものがある。ずばり、ソフトクリーム。MCCなどで、トレーニングしたり、ロングライドしたりすると、必ず、ソフトクリームがある店によりほとんどの人がソフトクリームを食べる。本当にみんな幸せそうに食べる。私も、ロングライドでも食べるけれど、『つぎはぎ日本一周』で食べるソフトクリームはまた、格別。しばしソフトを食べて休憩して、8号線を更に進む。

  

 時々地図を見ながら進むのだが、白川郷に行くためには、8号線から360号線へ右折。この先はきっと激坂が待ち受けているのだろう。360号線を進むと、最初はそれほどの坂でもなく、普通に進む。途中のお店により、小休憩。さっきの道の駅からここまで、カロリーをあまりとっていなかったことに気付き、ハンガーノック防止のため、飴を購入。これをなめながらなら、きっと大丈夫だ。それに、ここでは体を冷やすためとカロリーを取るためにアイスを食べた。お店の人に、ここからスーパー林道までどのくらいになるか尋ねたところ、車で40分、その後のスーパー林道も車で1時間20分ぐらいとのこと。車でそんなにかかるのなら、自転車では相当だ・・・・一瞬へたりかけたが、再び自転車で行く人もいるか尋ねたら、どうかね〜っとはっきりしない返事。スーパー林道というぐらいなので、自転車はあまり行かないのかも、とその時は思っていた。その店をすぎ、360号線を登る。

   

 だんだんと、山〜って感じの景色になっていく。一向一揆の歴史館などもあったが、先を急ぐので、写真を撮っただけで、進んだ。途中、高千穂?って思えるような川の両側から滝が流れていてその景色を橋の上から眺めることができるような場所もあった。ただし、木が生い茂っていて、少々見にくいのが残念なところだ。

    

花が綺麗に咲いているコーヒーショップがあったり、ラベンダー?か何か紫色をした花が道路に並んで植えられていたりと、目を楽しませてくれた。そして、ある看板に目が行った。

  

 白山スーパー林道これより先14キロ・・・・ここまではいい。その後びっくり!「二輪車 自転車 通行禁止」 とあるではないか!ここまで来たのに、白川郷に行けないなんて・・・ショックで力が抜けて行った。いや、迂回路がきっとあるはず、そう信じていくしかない。まあ、なんとかなるだろう。そう言い聞かせながら進む。しばらく行くと、道の駅 瀬女というところに来た。時間もいいころなので、昼食をとることにした。向かいのかんぽの宿のレストランに入る。ここは、バイキングカレーというのがあったので、それを注文。それほど、品数は多くなかったが、おかわりもOKでしっかりいただいた。ここのレストランの方にスーパー林道の迂回路はないか聞いてみたが大きく迂回する道で、+100キロとかの迂回路。自転車で今からは到底無理な道しかないとのこと。・・・こうなったら、仕方がない。「何かあったら連絡するように」と両親が言っていたので、最後の手段。車にロードバイクを積んで、スーパー林道を走り、その後、白川郷をロードバイクで回るというもの。『つぎはぎ日本一周』では??ではあるが、通れないのだから仕方がない。フェリーで海峡を渡ると同じように考えて、まあ、よしとしよう。ここまで、来て白川郷に行かないというのは、もったいない。レストランから携帯で連絡をとり、事情を説明すると、乗せてくれるとのこと。ありがたい。両親は、違うところにいたので、まだ時間がかかりそうということで、私は先へ進み、合流したところで車に乗せてもらうことにした。
 車でショートカットすることになると言っても、できるだけ進みたいと思い、険しくなる道を黙々と進んだ。だんだんと、渓谷のようなところを走るようになり、道から下を見ると、結構な高さになってきた。途中、リモコンカーのレシングコースのようなものが見えてきた。スーパー林道手前の温泉、「一里野温泉」「一里野スキー場」に到着。その後少し登ったところにスーパー林道の看板が。ここで、ちょうど、合流。ここから、しばし、車で進む。

    

   

 スーパー林道料金は2500円。高い〜っと思ったが、走ってみて、それを理解。とても自転車で走ろうと思えるような道ではなく、渓谷をくねくねと、しかも、ガードレールの下は谷底という感じで、高所恐怖症の人なら、車での運転もびびるかも?って感じの道だった。とても自転車では怖くて走れそうにない。まあ、そういうところだから、景色は最高に綺麗だった。途中に、何か所か展望所があり、そこからの眺めを楽しみながら、スーパー林道を進む。自動車で1時間20分ぐらいと言っていたのを理解。結構な時間進んだ。

   

 そして、やっと、待望の白川郷。まずは、展望台のようなところに行き、ここで、写真などをしっかりとり、ロードバイクと車とに分かれた。両親に感謝。後で、近くの道の駅で合流することにした。
展望台から眺めた白川郷の街は、とても雰囲気があり、タイムスリップしたよう。独特の形をした家が思った以上にあり、さすが世界遺産と思った。街中をロードバイクでのんびりとポタリング。これがまた、いい。ちょっとした狭い道にも入れるし、歩くよりも広範囲を見ることもできる。メインストリートには結構人がいたが、ちょっとはずれると、割とひっそりとしたような場所もあり、そういうところで、何枚も写真を撮った。合掌造りの独特の家々、現在もしっかりと使われているところもいい。街中を流れる水路には、マス?などが飼ってあるようなところもあった。白川郷、いつかは来たいと思っていたが、念願がかなった。本当は五箇村も行きたかったのだが、民宿の時間の関係で白川郷だけで、民宿に向かうことにした。

    

  

 白川郷から、高速に乗って民宿のある羽咋に向かうため、入口に入ったところ、事故のため金沢方面は通行止めということで、岐阜方面に入るはめになってしまった。係の人に聞くと、次のICで事情を説明して、Uターンしてここで下り、その後は下道ですすんでほしいとのこと。ETCなので、結構面倒だったが、なんとか、元の白川郷に戻ることができた。この一連の出来事で40分近く時間を使ってしまった。しかも、その後五箇村のICまでは下道を走らなければならず、合計すると、1時間近くロスをしてしまった。民宿にそのことを伝えると、「食事に生ものがあるので、できるだけ早くきてください。」とのこと。う〜ん?こんなときの対応はこれでいいのかな?「大丈夫ですから安全に来てくださいね。」じゃないのかな?と思いながら進む。それでもなんとか民宿に到着。すぐに食事をした。電話でいうだけのことはあり、さすがに食事は美味だった。
 しかし、ここのトイレはなんと水洗ではない。国定公園の海岸のすぐ近くなので、水洗にすることができず困っているとのこと。今の時代、本当にそんなことがあるのかな〜と思ったが、お客を泊める宿泊施設で、水洗ではないというのはどうかと思う。そういう条例があるのなら、ちょっと考えなおす必要があるのでは・・・・。今は、浄化槽も発達しており、水洗にしてもそんなに環境に悪いことはないと思うのだが・・・。

 

 普通だったら、こういう宿で、つぎはぎのレポートをある程度書くのだが、この日は疲れていて、そんなこともできずに、眠ってしまった。明日は、ここから、スタートしてスーパー林道に行くために右折したところ小松市へ向かうことにした。これで、東尋坊から羽咋まで線でつながることになる。
 
 本日のデータ
 走行距離 86.8q
 平均速度 19.4q/h
 最高速度 52q/h















『つぎはぎ日本一周』