『志賀町―小松』
2012.7.29
 2日目。民宿でぐっすりと眠り、疲れもとれた。旅館での朝食というのは、普段よりもなぜだか、たくさん食べることができるが、今回もしっかりいただいた。朝からとれたてのイカの刺身などもあり、さすが海に近いだけはある。さて、本来ならば、ここ、民宿の前からスタートして、昨日の小松の道の駅までのルートを進むつもりだったのだが、朝、玄関を出ると、民宿のおかみさんが、ずっと立って見送りをしてくれたのだ。大変丁寧でありがたいことであるが、この状態のまま、見送りをさせながら、ロードバイクの組立てをするのも気の毒になり、近くの道の駅まで、行き、そこで、スタートすることにした。まあ、次回のことを考えると、その方が便利であるので、よしとしよう。ということで、民宿を出て、道の駅を探すが、なかなかなく、羽咋を過ぎて志賀町というところの「道の駅ころ柿の里しか」まで来てしまった。まあ、距離的にも、大丈夫そうだし、『つぎはぎ日本一周』の距離を延ばす意味からも、これまた、よしとしよう。

 

ここから、国道249号線を南下していく。 車で来たときの感覚よりも、自転車だとやはり、ずいぶん遠く感じる。民宿あたりまで、結構あった。249号線は少し海岸線から陸に入ったところを通っているため、海が見れなかったので、千里浜あたりで、海側に右折。ひょっとしたら、海岸線に沿って道が通っているかもと、考えたからだ。行ってみると、サイクリングロードのような小道が能登有料道路沿いに並行して通っていた。この道を進む。景色については、海に近くてよかったのだが、舗装状態は決してよいものではなく、何メートルかおきにコンクリートとコンクリートの継ぎ目に草が生えていて、あまりスピードを出して走れるような道ではなかった。サイクリングロードを走っていると、海岸に出るところがあって、ひょっと見ると、砂浜に車が走っているではないか。ずっと昔、私が若かったころ、砂浜に車を乗り入れて、すべって、なかなか脱出できなかったことを思い出した。しかし、ここの砂浜はしっかりと踏み固められているようで、よく見ると、道路標識まであるではないか。こういうのも、なかなか面白い。ただ、海水浴客のすぐ横を車が走ることになり、安全確認は、しっかりしないと危ないなあとも感じた。

    

   再び、国道249号線にもどり、進む。今日も昨日と同様、暑い。水分補給と、エネルギー補給には気をつけておかないと、倒れてしまう。そんなとき、たよりになる存在、コンビニだ。今回も何度も立ち寄った。高松あたりで、コンビニにより、涼と、カロリー補給を一度にと思い、ガリガリ君というアイスを購入。これが、ほてった体にはありがたかった。その後、8号線に入り、金沢へ向かう。道路標識に従って、自転車通行不可のある道は通らず、進んだのだが、バイパスのようなところに入り込んでしまった。まあ、自転車通行不可という標識はなかったから大丈夫なのだろう。その道を進むと、金沢に到着。ここでの目的は、有名な公園、兼六園。それに、ひがし茶町などの古い街並みがのこっているところを巡ることだ。
 まずは兼六園。さすがは、日本三大名園の一つだけはある。敷地も広く、整備が行き届き、絵になる場所がここかしこに・・・・。紅葉の時や、雪化粧をした時などにも来てみたい場所だ。癒される空間だ〜。

     

 兼六園の次は、隣の金沢城公園に行った。お城というのは天守閣が顔のような印象でいたのだが、結構消失して、天守閣が再建されないまま、城としての機能を維持していたところも多く、なんだか不思議な感じがする。ここ、金沢城も1607年に天守閣が落雷によって消失してから、再建されずにきているそうだ。その後も、火災のためほとんどが焼失しても、天守閣は再建されなかったとのこと。現在あるのは、明治の消失後平成13年に復元されたものだそうだ。この日は、工事中の個所もあり、一部は入れなかったが、一通り回ってみた。鶴の丸広場から見た五十間長屋の景色がよかった。

    

 次に向かったのが、茶屋街・・ここ金沢には昔の面影をしっかりと残した街並みがある。その主なところとして、「主計町茶屋街」「ひがし茶屋街」「にし茶屋街」の3つがある。最初は、金沢城公園から一番近い、「主計町茶屋街(かずえまちちゃやがい)」に行った。ここは、浅野川沿いに並んだ街並みで、川べりということもあり、いい感じだった。

    

 次は、浅野川を越えたところにある「ひがし茶屋街」。以前の歓楽街で、以前の街並みがそのまま大切に保存してある街であるが、現在も料亭などで、しっかりと人々の生活が息づいている街といった感じだった。写真などで紹介されているのは、夕刻や夜の街の写真が多く、そのどれもが美しいのだが、昼間でもとてもよい雰囲気だった。いつかは、夜の街並みも見てみたいが、今回は無理なので、次へ進む。

   

   

 最後は、「にし茶屋街」。ここは、前の二つの街と比べると、ちょっと小さい感じがしたが、雰囲気は同じようによかった。

   

 昔の街並みを見るのが好きで、『つぎはぎ日本一周』では、できるだけ見るようにしているが、今回は、3か所も見ることができて大満足。昨日の白川郷と今日の茶屋街、お勧め。
 この後、両親との待ち合わせの場所「道の駅 こまつ木場潟」へ向かう。ここもバイパスを通る。予定の3時にはちょっと間に合わず、途中携帯で、遅れることを連絡する。携帯は、旅には欠かせないアイテム。本当に助かる。約、1時間遅れの4時に到着。両親は、道の駅の待合室のようなところで待っていてくれた。感謝。で、今日は見学をしっかりしようと昼食をとらずに、この時間までいたことを思い出し、急に腹が減りだした。少し待ってもらい、遅い昼食をいただき、ついでに、ソフトクリームも食べた。次の日、月曜日は研修なので、徹夜での運転とかすると、大変なので、今日は、早めに帰路につく。といっても、予定より1時間半ぐらい遅くなってしまったのだが・・・。帰りも父と交代で、仮眠をとりながら帰った。650キロぐらいの道のりを運転するのは、やはり大変。これ以上遠くなると、2泊3日ぐらいでないと無理かもしれない・・・・。この先の進め方をまた、考えておかないと。
 今回の『つぎはぎ日本一周』もとても充実した2日間だった。両親に感謝。

  

 本日のデータ
 走行距離 95q
 平均速度 21.9q/h
 最高速度 37q/h





















『つぎはぎ日本一周』