『宇和島〜佐田岬』
2010.3.29
 今回も、両親からのありがたい、お言葉により、四国への『つぎはぎ日本一周』の続きで、車を出してくれることになった。本当に感謝。父親が購入した新型プリウスで旅をする。新型プリウスを運転できるのも、ちょっと楽しみ。
 休日1000円の高速料にするために、自治会の総会が終わった日曜日の夜にスタートした。12時までに、高速に入る必要があるためだ。深夜のドライブになるが、いつものように、父親と交代で運転していく。
 一度、高速に入ってしまうと、四国までずっと1000円が適用されると思っていたのだが、実際には、しまなみ海道に入る前に、一度、高速を出ることになり、そこで、1000円適用は終了してしまい、その後のルートは深夜割引で半額というものだった。ちょっと残念だったが、仕方がない。結局、前回のゴール宇和島に着いたのは、午前4時ごろ。駅をちょっと過ぎたところに道の駅があったので、そこに車を停め、車中泊。助手席で寝ているとは言え、やはり、泊まってじっくり寝るのとはやっぱり違う。

  

 朝になり、道の駅の近くのマクドナルドで朝食をすまし、宇和島駅に移動。そこで、ロードバイクを組み立てる。さあ、いよいよ2010年最初の『つぎはぎ日本一周』スタートである。今日も心の中の目標は、ちょっと遠いと思うが、佐多岬とした。ただ、ちょっと無理そうな気もしていたので、父親には途中の道の駅を待ち合わせ場所ということにしてスタートした。
 最初に向かったのは、まずは前回行けなかった、宇和島城。やはり、『つぎはぎ日本一周』では城はかかせない。
 思ったより近く、すぐに到着。ちょうど、桜が満開で、美しい。桜で癒される〜。ただ、月曜日というのはたいがい、公共施設はお休みで、ここも例外ではなく、お休みでお城には入ることができなかった。

    

 次に向かったのは、歴史資料館。ここの場所はなかなかわかりにくく、何度か、近くを回ってやっと発見。ここ宇和島は、大村益次郎がいたところ。きっと、彼にまつわるものがあるだろうと思い訪ねてみたのだ。しかし、ここも、月曜日ということで、休館だった。しかし中を見ると、人がいるではないか?玄関に行ってみると、おじさんが出てこられ、休館だけど、展示物の入れ替えで今いるから、どうぞ、見学してください、というありがたいお言葉をいただいた。しかし、聞いてみると、この建物自体が文化財らしく、展示物というのは、ここ出身の画家の作品の展示と、建物を見るというものだったので、お話だけ聞くことにした。大村益次郎について、聞くと、ここ宇和島には確かにいたけれど、彼にまつわる史跡は住居跡に板に書かれた標識があるだけということだった。ちょっとがっかりした。佐田岬まで行きたいという気持ちもあり、今回はよらずに、次の場所に向かうことにした。

   

 国道56号線を北上する。途中にいい雰囲気の建物発見。どうも、ここは図書館として使われているようだった。それにしても、春爛漫。ところどころ桜がいい感じで咲いている。しかし、気温は随分低く、寒さでちょっとまいっていたところに、我等が旅人の見方、100均が見えてきた。すぐにここにより、ネックウォーマーと、ギヤのチェンジががたがた言っていたので、ミニのオイルを購入した。このネックウォーマーは大正解。鼻の上や耳の上にまでかぶり、寒さをやわらげてくれた。これがなかったら、相当まいっていたと思う。

 

 地図を見ると、56号線には、宇和島から峠を越えるときに、たくさんのトンネルがあったので、いやだな〜と思っていた。自転車乗りには、トンネルほど危険な箇所はないのだ。トンネルの事故というのは多いのだ。実際走ってみるとよくわかるが、大型のトラックなどが横を通ると吸い込まれるのでは?と思えるほどだ。
 トンネルが見えてきた。入り口あたりに、みなれない箱があったので、止まってよく見ると、なんと、反射タスキがかけてあるではないか。さすがにここはトンネルが多く、その看板には10のトンネルがあるとある・・・ということで、最後のトンネルを通ったら、返すことになっているようで、この反射タスキを命綱のような気持ちでしっかりと肩にかけ、トンネルに突入した。ここのトンネルは歩道は狭く、車道を走らないとならないトンネルも多く、この反射タスキがある訳がよくわかった。トンネルとトンネルの間には、綺麗な景色が見え、トンネルの恐怖を癒してくれる。

    

     

 まだまだトンネルは続く。あー早くトンネルが終われーと思いながら進む。

 

 やっとトンネルも終わり、反射タスキを返却。出口に同じ箱があって、そこに入れるようになっていた。てっきり右側のボックスに入れるようになっているのかと思ったら、左側のままだった。きっと歩行者が反対側から入るときに利用するのだろう。
 宇和町に入る。ここは、古い街並みが残っているところとして、ガイドブックなどに紹介されていたので、楽しみにしていたところだ。宇和小学校跡を資料館として使っているそうだが、残念ながらここも休館。それでも、街並みは休みはないので、じっくりと見てまわった。なかなか雰囲気があるいいところだった。高野長英の隠れ家なるものもあった。

   

   

   

 宇和町を出て、56号線を再び北上する。途中、田園風景があり、その中に稲を乾かすためにつくっている家のような形をしたものがいくつも見えてきた。なかなかかわいい感じだ。小学校の時に講堂にかかっていた絵にこれと同じものが描かれていたが、なんだか懐かしい。また、道沿いの桜も綺麗だ。

  

 県道25号線をぬけ、国道378号に入る。八幡浜を進む。すると、すき家の看板が・・・。ここのどんぶりは、安くてうまいので、昼食はここに決定。炭火焼き丼のサラダセットを注文。大盛りにしても、480円という安さ。しかもうまかった。やっぱり『つぎはぎ日本一周』は高級グルメよりも、こういう食事の方が似合うなぁ〜と勝手に思う。自分が貧乏学生になって旅をするイメージかな〜。
 近くに梅の堂三尊像という看板があり、行ってみたが、年に1回だけ、開くというお堂があっただけで、中は見ることができなかった。残念。

  

 八幡浜から名坂峠を通るところで、斜面のだんだん畑?だんだん果樹園?のような特徴的な風景がいたるところに、こういうところには、いつものようにモノラック?という急斜面でも収穫されたものや人を運ぶ乗り物のためのレールがはりめぐらされていた。思わず何枚も写真を撮った。また、ここらあたりの山の斜面には、山桜が多いと思った。いたるところに桜のほのかなピンク色が山の景色にやわらかな表情をつけてくれていた。

     

   

 国道197号を西に向かう。保内から伊方に入り、道の駅きらら館に14:40に到着。思ったより、早く着いた。両親に携帯でそのことを連絡する。まあ、無理だろうなあと思っていた佐田岬の先端までだが、ひょっとしたら今日中に行けるかも、という気持ちに変わっていった。
 ここの道の駅のトイレは大きな窓があり、日本一の眺めではないかと思えるほど、すばらしい景色だった。思わず、パシャリ!
 また、大きな水槽があり、その真ん中あたりに手をつっこんで、魚に触れることができる口があいていた。初めて見た!これは面白い。海水がここから流れ出ないのがとても不思議だ。

  

 197号は別名、佐田岬メロディーラインというのだが、この道は確かにアップダウンやトンネルが多く自転車にとっては大変だが、景色は最高で、走っていて面白かった。

  

  

 この佐田岬半島には風力発電用の風車が多く、これも、景色にすてきなアクセントを添えているようだった。それにしてもいったい何基あるのだろう?本当に多かった。

 

 そして、15:25に、瀬戸農業公園というちょっと変わった名前の道の駅に到着。ここで、ちょっとエネルギー補給のため、サツマイモのフライを購入。おいしかった。こうした補給食を意識的に食べておかないと、急にダウン、ハンガーノックをおこしてしまうことがある。自転車は無意識のうちに相当エネルギーを消費しているのだ。

 

 いよいよ岬が近くなる。風車も間近に見えてきた。風がつよい場所なのだろう、風車がしっかりと回っていた。そして、自転車にも容赦なく吹きつけてくる。その中を修行僧のように進む。最後らへんの坂はGPSでは15%と表示されたが、相当な激坂だった。

   

  

 そして、ついに、岬の駐車場に17:38に到着。でも、ここから徒歩で1.8キロいかないと、岬の灯台には到着しないのだ。駐車場をさがすと、父のプリウスを発見。中に乗っていなかったので、両親も、ここから歩いて岬にむかっているのだろう。私も、疲れた体にむちうって、歩いていく。椿の林をとおり、だんだんと灯台に近づいてきた。すると、向こうから、両親が歩いてきた。両親は、私がとても今日中には岬に到着しないと思っていたらしく、驚いていた。車で待っていてもらうことにして、私は、先端の灯台に向かう。

   

   

 最初に、展望所に到着。ここから岬の灯台が見える。ちょうど、夕暮れ時ということもあり、いい感じだった。灯台を見たことで、四国最西端に到着という実感がわいてきた。灯台にも行ってみたが、ここも相当な風だった。道端の木々も風に押し倒されたように立っていた。夕日を堪能した。名残惜しいけれども、両親が待っているのと、暗くなっては大変なので、佐田岬灯台をあとにした。
 

  

   

   

 伊予のホテルまでは車にロードバイクを乗せて来た道を逆に進んだのだが、よくこのアップダウンのある道を通ってきたなあと関心するほどだった。結局、ホテルに到着したのは8時すぎ。それだけに、夕食がありがたかった。今までの『つぎはぎ日本一周』ならば、ある程度、この日のことを携帯に打ち込んでから寝るのであるが、この日は相当疲れていたのだと思うが、打ち込まずに寝てしまった。
 2日目に続く。
本日のテータ
 走行距離 94.4km
 平均速度 16.8km/h
 最高速度 60km/h

















『つぎはぎ日本一周』