『田辺〜串本』
2010.8.12
 昨日は遅い出発だったので、今日は少しだけ早く起きて、8時半には、田辺の駅をスタートした。今日、熊野大社まで行こうかどうしようか迷ったが、往復することになるので、海岸線を進むルートで、白浜や串本、余裕があったら那智の滝あたりまで行けたらいいなあと考えた。出発地の田辺は、弁慶とかかわりがあるところらしく、駅前には弁慶の銅像があった。台風が心配だったが、やや風は強かったものの、雨も降らず、一安心。ただ、昨夜は雨が降ったらしく、路面はぬれていた。そんな中を白浜に向かって進む。今日は、両親も白浜などに寄るらしい。

  

 田辺の町を抜けると、すぐに白浜という標識が見えた。その道を進む。白浜に近づくにつれだんだんリゾート地の雰囲気がただよってきた。さすが、日本有数の観光地だ。ホテルが立ち並ぶ地域をぬけ、少し進むと、面白い形をした島が見えてきた。ひょっこりひょうたん島のようで、真ん中が空洞になっている島だ。これが、円月島という島だ。珍しい形の島なので、写真を何枚も写す。

   

 さらにホテル街を進むと白良浜だと思うが、たくさんの海水浴客でにぎわう浜が見えてきた。台風の影響で、泳げる浜は普段より少なくなっているようで、その分人も多いのかもしれない。今日は、先へ進みたいという気持ちが強いのでリゾート気分を味わうことなく先へ進む。

  

 白浜の次の名所は、千畳敷というところ。ここは、何層にもなった岩が平らな感じで海に向かっていた。思ったよりはスケールは大きくはなかったが、それでも不思議な空間だ。冒険映画のワンシーンにでも出てきそうな風景だ。見る角度によってはグランドキャニオン?・・・・ちょっとスケールが違いすぎかぁ。   この日は観光客は結構多かった。

    

 次のお目当て、三段壁に行く。三段壁が見える場所から歩いて行ったのだが、ここは、すごいスケール。断崖絶壁に展望所があり、そこの人から考えると、海面から100メートルぐらいのところではないかと思うが、相当な高さの壁だ。一か所ほど、絶壁の近くまで行けるところがあり、そこに行ってみたが、普段は高所恐怖症とは思っていないのだが、相当な恐怖感を感じた。おーこわこわ。
 この絶壁には、岩の中にエレベーターが設置してあり、下まで下りられるようになっていた。1200円と少々高額だったのだが、せっかく来たのだからと奮発して、行ってみることにした。まあ、洞窟のようなところもあり雰囲気はあったが、やはり、三段壁は絶壁から見る方がいいかな?と思った。

       

 三段壁にちょっとした遊歩道のようなものもあり、そこを通ると、セミが異様に近くで鳴いていた。こっちのセミは度胸がいいのか、人間がすぐ近くを通っても逃げずに鳴き続けていた。試しに写真をとってみたが、接写のようにしても逃げなかった。

 

 三段壁をあとにする。だんだんとリゾート地のような雰囲気はなくなり、普通の道になってくる。それでも、ところどころはっとするような景色にであった。他の場所にこれと同じものがあったらもっと名所として観光地化するのではというような風景が普通にひろがっていたりする。パイの生地のように何層にも折り重なっているような岩がこのあたりでは多いのだが、他の場所からすると、その岩はなかなかいい感じなのだが、ここでは当たり前なのだろう。

   

 途中、すごい数のテトラポットを設置している海岸線があったが、台風のときなど相当な波が打ち寄せるのだろうと想像できた。また、広い平らな岩の中にこんもりした岩があるような場所もあり、ところどころで撮影をした。そろそろお腹がすいてきたので、昼食をとろうと思っていたのだが、ここ!というところがないので、久々にコンビニで弁当を買って、外で食べることにした。袋がリムに絡まないように、慎重に運転しながら(過去痛い目にあったから)途中から自転車道に入り、そこを進む。すると、夫婦?かな男女ペアで旅仕様自転車で進む人にあう。やはり自転車旅している人は親しみを感じて、つい声をかけた。その二人は東京から新幹線で輪行してきて、このあたりを旅しているということだった。これから三段壁などに向かうとのこと。お気をつけて〜。
 弁当を太陽のもとで食べる。冷房がきいたレストランや食堂で、体を休めるというのもいいけれど、こういう外弁当もなかなかいい。遠足気分だ。そして、だれに気兼ねすることなく、食後はごろんとねっ転がったりできる、本当に寝てしまうこともあるが、それも構わない。この日は本当には寝なかったが、それでも横になり少し休憩、ずいぶん疲れがとれたような気がした。

          

 さて、次に向かったのは、日本一周の旅人なら必ずと言っていいほど、来るであろう、本州最南端がある潮岬だ。高校の野球部?のグランドの横の道を上り、住宅地の道を行く。海岸線を通るルートもあったと思うのだが、最短距離ということもあり、こちらの道を選択した。しかし、住宅地なので、どちらに向いて走ったら岬の灯台に行くのかという方向感覚がちょっと変になりそうだった。途中、町の人に、この道を行けば、潮岬へ行けますか?と尋ねると、この道でよいとのこと。そのまま進むと、見えてきた。本州最南端にある灯台だ。この灯台は、こじんまりしているものの、どことなく風格もあった。時間も大丈夫だったので、上まで上がり、最南端の海堪能した。灯台の人に、本当の最南端は、どの辺ですか?と尋ねたところ、もうちょっと先のなんでもない草原のようなところにあるとのこと、そちらに向かう。

    

 先へ向かうと、最南端道案内が、細い道へ入ると、それらしい雰囲気の広場へ出る。そこに、本州最南端の標識。到達!ここで、記念写真を何枚か撮り、先へ進む。・・・・すると、いろいろなところに本州最南端の標識が・・・・、いったいどれが本当の最南端?まあ、でもこの辺りなのは間違いないからいいか。草原の中にあった円形のビルは今日は休みで入れなかったが、ここに、最南端の証明書のようなものがあるらしかった、ちょっと残念。今度は、海岸線を進む。出雲という場所があった。島根県の出雲と何か関係があるのかな?それともただの偶然か?

    

 潮岬を出て少し行くと、コンビニが見えてきた。エネルギー補給ということでちょっと寄り、パンを食べる。そこで、そろそろ、時間も気になり、両親に連絡をとる。無理をせず、今日の目標は串本として、そこで待ち合わせをすることにした。両親は、すでに串本に到着していて、車で待っているとのこと。
 コンビニを出て少し行くと、すぐに、串本に到着。橋杭岩という奇岩が見えてきた。自然の造形というのは、ときにびっくりするようなものを作り上げる。ここ橋杭岩も、とても面白い。いろいろな方向から写真を撮り、橋杭岩をじっくりと観察。
 ここの駐車場は、こんな観光地にも関わらず、無料だった。めずらしい。 

      

 今回の『つぎはぎ日本一周』は、ここ串本で終了。なかなか楽しい旅だった。さて、次はどこに? ここから益田まで、父親と交代しながら車を運転し、深夜、益田に到着。両親に感謝。
本日のテータ
 走行距離 102km
 平均速度 19.8km/h
 最高速度 52km/h


















『つぎはぎ日本一周』