『阿蘇〜熊本』
2015.3.15
土曜日は、卒業式で、休日出勤、その振休として月曜日が休みになった。2日間のフリー。ただ、月曜日は夕方から体操教室なので、土曜日の夜出て、日曜日をまるまる使い、その深夜に帰るという『つぎはぎ日本一周』を実施することにした。そんなハードな!と思われるかもしれないが、このストイック感も含め、『つぎはぎ日本一周』。こういうのがわくわくするのだから仕方がない。たまには、ゆったりと!とも思うが、まあ、それは、10年後、退職してからのお楽しみとして、今はこういう感じでやるしかない。さて、今回の行き先はどこにしようかと迷ったが、海岸線のパターンは、石川県か、三重県となるので、1日だけでは無理。そうなると内陸パターンか離島パターン。でも、離島も瀬戸内の島ぐらいに限られるが、これも、だんだんと候補が少なくなっている。ということで、今回は、一度は行ってみたかった阿蘇山に挑戦することにした。ただ、天気予報では曇り時々雨となっていたので、多少は心配していたのだが、益田があまりにもいい天気だったので、勝手に大丈夫と思いこんで、阿蘇とした。それでも、雨対策はしっかりとして出発した。
夕飯をとって、その後、益田を出発。遠足前の気分と近いものがあるからだろう。370キロぐらいを運転したのだが、それほど睡魔はやってこず、結構なペースで進んだ。10年前のナビだと、もう随分違っているので、スマホのナビなどを活用しつつ、進む。便利になったものだ。萩から美祢東に立派な高速道の無料区間ができていて、これのおかげで、快適に高速に乗ることができる。美祢東からは、ずっと、熊本まで高速を活用。休日ETC割引のおかげで、3760円とまずまずの料金で到着。熊本から、本日の車中泊地である、阿蘇の道の駅へ向かう。ここは、下道であるが、拡張工事中で、今後、来やすくなるだろう。阿蘇の道の駅は、ちょっと変わっていて、JRの道の駅に隣接している。こんなので、駐車料金が無料というのがびっくりだが、本当にありがたい。深夜1時過ぎに到着したが、駐車スペースは十分あいていて、安心した。土曜日の夜ということからか、キャンピングカーがたくさん停まっていた。
3月と言っても、まだまだ寒い。冬の車中泊には必携の銀マットを上下に挟んで、寝袋に入り、就寝。これなら、寒くない。夜中、いやな音で目が覚める。雨だ。それも、結構大粒の雨の音。雨対策はしてきたものの、やっぱり雨の中での『つぎはぎ日本一周』はブルーな気分になる。特に、出発するまで、雨を受け入れてスタートするか、止むのを待つかを考える時。雨の中でも防寒対策をしっかりした上でスタートすれば、思ったほどでもないのであるが、ふんぎりがなかなかつかないのだ。できたら、雨が降らない時に気持ちよく進みたいという思いは、どこかにあるからだ。
朝、目覚めたが、やはり雨。しかも結構な雨。さすがに、この中を自転車を準備して、スタートしようという気持ちになかなかなれず、スマホなどで、ピンポイントの天気予報を見ると、午後から曇りになるらしい。それまではやっぱり雨。予想はしていたのだが、昨日の段階では曇り時々雨だったのだが、これだと、雨時々曇りといった様相で、なかなか止まなかった。まあ、だんだん雨から曇りになるだろうという願いから、もう少し待つことにした。昨夜遅かったこともあり、2度寝をして待つことに。9時になっても10時になっても止まず、一瞬、このまま帰ろうか!というような気持ちにもなったが、ここまで来て何もせず帰るのはさすがに、それだけはしたくない。雨の中強行突破か!と思っていたが、やはり、ふんぎりがつかない。そこで、もう少し待つことに、11時になり、やや早いが、昼食をとることにした。その間に止むことを願って阿蘇の道の駅にレストランがあるだろうと思ったが、そこにはなく、弁当が売ってあり、それを休憩所で食べるというシステムになっていた。休憩所は和室で、結構くつろげそうだったが、時間もあるので、出て、食べることに、それと、雨の中進む覚悟で、さらなる雨対策のため、ゴム手袋を購入しようと、道の駅をあとにした。すぐ近くにダイソーがあったので、そこで、ゴム手袋購入。どしゃぶりになった場合、これをつけることで、雨の中のツーリングがだいぶ楽になる。また、ゴム手袋の下につける普通の手袋も購入。足がびしょぬれになっても大丈夫なように、換えの靴下も購入した。また、濡れてはまずい物用に、ビニール袋を購入し、それにいろいろなものを入れた。その後、うどんやがあったので、そこで、天ぷらうどんとおいなりさんを食べ、ツーリングに備えた。
道の駅にかえると、12時前。なんとか、雨足も緩み始め、小雨に。これなら、多少濡れてもそこまでブルーにならず、行けると判断し、出発することにした。やっと、ふんぎりがついたのである。レインコートに身をつつみ、小雨の中、ビアンキを組み立て、いよいよ出発。ちょうど、12時になっていた。『つぎはぎ日本一周』では12時スタートというのは一番遅いくらいだが、まあ、阿蘇山の山頂まではそこまで距離はないし、予定していたコースを短縮して、できる範囲で楽しむことにして、スタートをきった。小雨になったので、手袋は、自転車用のグローブにした。途中、大降りになったら、ゴム手袋にチェンジすればいい。
JRの阿蘇駅の前で、記念撮影をして・・・そうそう、コンデジもビニール袋の端を破り、そこにストラップをとおして、簡易の防水対策をした。
道の駅のすぐ前の道を阿蘇の方向へ向かって上って行く。小雨になったとは言え、晴れたわけではないので、霧の中を進む感じで、景色は全然みえず、どこに阿蘇山があるのかもわからない状態だ。それでも、黙々と進んで行くうちに、時々、雲の切れ間というか、霧が晴れる場所というか、急に山が姿を現すようなところもあった。
そんな中姿を表す山の色が、これが、独特な感じだった。茶色を基調として、ところどころ黒がある。火山灰の色ともいえるし、高度が高く、緑が少ないということもあると思うが、茶色と黒が何かのデザインのようにあるところで、はっきりと分かれていたりする。それでいて、全体もしっくりしているという感じだ。
そんな道路であるが、ずっと上りが続くけれど、ゆっくりとしたペースで進むので、それほどきついとは感じず、いつの間にか標高1000mを突破。途中、で、何台も観光バスとすれ違った。この辺りから、霧が少しずつ晴れて、雨も上がりいい感じのツーリングになってきた。12時まで待ったかいがあったかも。
草千里展望所に到着。ここからは、阿蘇さんの噴煙も見えるし、反対側は、眼下の街並みも見えるとても景色のいいところだ。眼下の街にはまだ霧?雲がかかっていて、雲海のよう。こういう景色もそうそうは見られないのかもしれない、そう思うと、小雨の中上ってきたかいがあったというもの。草が牛や馬の餌としてあまりよい状態ではないのか、1頭も牛も馬もみなかった。牛舎などにいるのかな?来週野焼きの予定と書いてあったのでそのことも理由なのかもしれない。
草千里展望所にいると、自転車旅をしているらしい3人組みに出会う。やはり、自転車仲間というのは、親近感を覚え、挨拶をした。名古屋からやってきているそうだ。
草千里をあとにして、いよいよ火口へ向かう。噴煙があがる迫力ある阿蘇山に近づいていく。ロープーウェイ乗り場に到着。その横に、有料道路があり、そこを上って行くと、火口へ到着するのであるが、なんと、警戒レベルの関係で、本日は通行止。当然ロープーウェイも動いていない。せっかくここまで来たのだから、火口を見てみたかった。残念。徒歩でいける範囲をぐるぐると散策。写真を撮って我慢だ。ただ、よかったのは、ここに来て晴れ間が出て、景色がとても綺麗だったこと。おかげで、噴煙もばっちり撮れた。スタートの時のような天気だったら、きっと、ここからでも霧しか見えなかったことだろう。そう思うと、火口には上がれなかったものの、まあ、ラッキーだったということにしておこう。
観光客は、思ったほど多くはなかったが、聞こえてくる言葉がハングルや中国語が多く、半分以上の人は外国の人という感じだった。円安のおかげだとは思うが、ありがたいことだ。
さて、一通り、見てまわったので、下山することにした。『つぎはぎ日本一周』は、どこかでつながっていることが一つのルールとして、今までやってきていたので、今回も、予定では熊本まで行き、そこから輪行で阿蘇駅に戻るという計画だったのだが、12時にスタートしたこともあり、どうしようか迷うところ。時計を見ると、午後2時半。まだ、なんとか余裕がある。当初の予定では県道111号を南阿蘇の方へ抜け、そこから国道325号線を通り、熊本まで行こうかと考えていたが、それをするにはちょっと時間が足らないので、もうひとつの方法で、ショートカットして、熊本まで行く方法、県道298号で阿蘇ファームランドの方面へ行き、そこから熊本というルートにすることにした。
そのルートのためには少しUターンをしなくてはならず、再び草千里展望所に行く。さっき、雲海のように見えていた眼下の街並みも、雲が晴れ、見渡せるようになっていた。
ここからは、ほぼ下りだ。レインコートの下にダウンジャケットを着込み、防寒対策をして、下る。スピードの出すぎに注意しつつ進む。途中、米塚に到着。面白い形の小山だ。ところどころ阿蘇独特の風景に魅了され、写真を撮りながら進んだ。標高1000mから下るので、下っても下っても下りだ。県道57号に出てからは、昨夜車で一度通った道だ。まあ、昨夜は暗くてあまり見えなかったのではあるが・・・。ここも、基本ずっと下りだ。ダウンジャケットを着たおかげでそんなに寒いという感じではなく、気持ちよく進んだ。
熊本市内に入ってからは、さすがに人や車も多く、自転車にとってはあまりすいすいとはいかなかったが、それでも、割と早く午後5時20分ごろには熊本駅に到着。輪行のために、駅前のちょっとしたスペースで、ビアンキを分解し、輪行バックに入れる。もう、何十回とやっているので、慣れたものだ。時間帯が時間帯だけに、ラッシュだけが心配だ。輪行バックを人でいっぱいの電車に入れるのはどうも気が引けるのだ。スマホで電車の時間を検索すると、特急は数分後にあるものの、特急料金がかかる。普通列車だと、1時間近く待つことになるが、その間に食事をすることにして、普通列車に乗ることにした。駅にある吉野家に入る。牛丼を食べようと思って入ったのだが、先客がおいしそうにカレーを食べていたのが、どうしても気になり、カレーを注文。これがうまかった。吉野家のカレーお勧め。さて、電車の時間も近くなってきたので、構内に入る。
思ったほど人も多くなく、先頭で電車を待つ。電車が熊本が始発ということで、ベストポジションに輪行バックをセットでき、その近くに座ることができた。ラッキー。あとは、スマホで、今日のことをまとめたり、うとうとしたりしながら阿蘇までゆっくりできる。この時間が『つぎはぎ日本一周』の好きな時間の一つでもある。カレーだけでは少々物足りなかったので、駅のコンビニでぱんとコーラを購入して、これも食べたりしながら電車に揺られる。コーラ、これは新発売なのだろう。緑色のなんとも変わったコカコーラライフとうもの。甘味料に植物性のものを使っているからだろうか、緑のパッケージ・・・・・あまり、おいしそうじゃあないが、めずらしいので購入した。味は・・・・・同じ?私の味覚では普通のコーラとの違いはよくわからなかった。
1時間半ほど、電車に揺られ、阿蘇駅に到着。途中スイッチバックというめずらしい運転があったのだが、外が暗かったので、よくわからなかった。これまた、残念。
阿蘇の道の駅から再び自動車に乗って、益田まで、結局深夜2時ごろ益田に到着。う〜ん。今回も雨に見舞われたりして大変ではあったが、やはり、面白かった。春休みにまた、行きたい。計画しようっと。この計画をするのも楽しいんだなあ〜。
本日のデータ
走行距離 67.4q
平均速度 19.5q/h
最高速度 63q/h
高速道路料金 3760円×2 7520円
熊本〜阿蘇JR 1110円
『つぎはぎ日本一周』