『高知〜久礼坂』

2009.8.12 

 ホテルの朝食というのは、普段よりもたくさん食べられるから不思議だ。まあ、これから始まるロングライドに備えて、体が要求しているということもあると思うが、しっかりといただいた。両親は足摺岬まで車で行くといっていたが、自転車ではとてもそこまでは行けそうにない。高知市内を回ることもあるので、無理はしないで、行けるところまで・・・でも、待ち合わせの場所は決めておかないといけないので、少し無理かな?と思いつつも、国道56号線沿いにある道の駅「ビオスおおがた」で待ち合わせをすることにした。
 最初に向かったのは、はりまや橋。昨日は、よさこい祭りの最中だったので、人が多くてあまり見ることができなかったのだ。今朝は、祭りの後の静けさではないが、人もほとんどおらず、はりまや橋をじっくり見学できた。小学生の時に家族旅行で四国に来たことがあったのだが、そのときも、はりまや橋はこんなものかあという感想だったのだが、今回も、まあ、こんなもの。でも、今回はそれは分かっていたので、それほどの落胆はなかった。近くの公園なども綺麗に整備されており、なかなかいい感じだった。

 次に向かったのは、観光案内の地図に載っていた、武市半平太の道場跡というもの。竜馬が行くを読んでいる最中ということもあり、ぜひとも行ってみたいところだった。地図に沿って、近くまで行くがなかなか見当たらない。ぐるぐると回ってみたが、だめだったので、公園でたたずんでいるお年寄りに聞いてみた。すると、そこだと思うよ、とすぐ後ろを指差すではないか・・・・すでに来ていたのだ、ただ、石碑が木の陰のようになってよくわからないという状態だったのだ。お礼を言って、石碑をじっくり見学する。次に向かったのは、高知駅。このお『つぎはぎ日本一周』では駅は重要なポイントになっているので、今回は、ここで乗ったり降りたりするわけではないのであるが、行ってみた。なかなか近代的な駅だった。

  

 次は、高知城。城も『つぎはぎ日本一周』には定番だ。高知城に着くと、そこにはよさこい祭りの踊りのリハーサルをしていた。人もあまり多くなく、リハーサルの方がしっかり見れるような気がして、お得感があった。少し見たら、天守閣に登ってみたくなり、石段をあがる。途中に板垣退助の銅像がある。それにしても土佐は明治維新の前後に活躍した人が多い。
 ちょうど、石段の修理中だった。石段をあがると、なんと父がいるではないか。ちょうど、天守閣から降りてきて、ここで、高知名物アイスクリンを食べようとしていたところだった。私にもそのアイスクリンを買ってくれ、再び親子3人が集い、高知城を眺めながら休憩をした。私は、その後天守閣へ、両親は、足摺岬へと向かった。
 天守閣も修理中で、上には上がれるが、景色は見られないという状態でちょっと残念だったがここに土佐に来たという気持ちにはなれた。

  

  

     

 坂本竜馬の生誕地に向かう。大きく案内板も出ていたので、分かりやすかった。大きな石碑があった。ここで、あの竜馬が生まれ育ったのかと思うと不思議な気がした。近くの資料館にも入った。ここは期待していたほどではなかったが、まあ、ここに来たという記念としておこう。

   

  

 次に桂浜に向かって進んだのだが、途中、昼になったので弁当を食べることにした。ちょうど、コンビ二があり、その向かい側に公園があったので、そこで購入した。遠足のようだ。その公園に行ってびっくり、すごい迫力の銅像があるではないか、よく見ると長宗我部元親のものだった。戦国時代から安土桃山時代にかけての武将。土佐の戦国大名である。関が原の戦いのときに、西軍についた長宗我部は、山内に代わり、長宗我部の家来だった武士は郷士として、山内に連れられて来たものは上士として明確に差別されるような武士の階級ができたらしい。その長宗我部元親の銅像だ。

   

 次に向かったのは、桂浜。小学生のときもここに来たことをなんとなくだけど、覚えている。道を間違えたようで、ちょっと大回りになってしまったが、最初に竜馬記念館に入った。ここの展示物などは満足がいくものが多く。納得の時間だった。じっくり見入ってしまい、随分時間がたってしまった。まあ、竜馬のために高知に来たようなところもあるので、それはよしとしよう。竜馬が暗殺されたときにあった屏風(血痕も残っていた)などもあり、印象に残った。

  

   

 資料館から徒歩で降りる道もあったが、自転車で桂浜まで行った。闘犬センターや水族館など、小学生だったころにはなかったようなものがいろいろできていた。最初に石段を登り、坂本竜馬の銅像を見た。この銅像は、地元の有志がお金を集め、建立したということで、地元でも慕われていたことが分かる。その後、桂浜に下りた。以前はなかったように思うが、コンクリート製の歩道ができていた。浜自体は昔の雰囲気のままだったのだが、両親から言わせると、砂の質が変わっているそうだ。昔は、色とりどりの丸い小石の砂浜だったそうだが、今は普通の砂の砂浜だ。私は、残念ながらその記憶はないのだが・・・・。桂浜の先の小さな祠に向かう。ここで、安全祈願をして、下りた。下りたところで再びアイスクリン(よく食べるな〜)を食べる。

   

   

 さて、ここからは、ひたすら両親を追いかけ足摺岬方面へ進む。
 桂浜から伸びる春野赤岡線を気持ちよく進む。
 気持ちよく走っていると、上空からエンジン音が・・・・なんと、モーターパラグライダーではないか。気持ちよさそう・・・。思わず、堤防を上って、海岸に目をやった。そこには、愛好家が何人かいて、モーターパラグライダーを楽しんでいた。うらやましいー。と思いながらちょっと遠かったので、そのまま先へ進んだ。う〜んやってみたい。

  

 大きな鯨のモニュメントが見えてきた。ジョン万次郎が出港した港だそうだ。
 次に、横波スカイラインを通るか、そのまま国道56号を通るかまよったが、海沿いのスカイラインとなれば、アップダウンがきついのは想像できるけれど、相当景色もすばらしいだろうと考え、スカイラインを選んだ。ここに入る前、途中で水分がなくなるのが一番怖いので、2本ペットボトルを購入した。1リットルあれば、なんとかなるだろう。

   

 さすがに、上りはきつかったが、それでも、マイペースでゆっくり行くぶんにはなんとかなる。徐々にすばらしい景色が見えてきた。やっとのことでたどり着いた先に、すばらしい景色が待っていた。車でさっと通っただけでは、なかなかこんな気持ちにはなれないだろうと思う。車で来た人はなんで、わざわざ苦労をして、と自転車で来る人のことを思うだろうが、この達成感の後のすばらしい景色を味わうため、と言っても過言ではないかもしれない。本当にそれほど、感動する景色なのだ。(一度おためしあれ)その後も、すばらしい景色はずっとい続き、写真を大量に撮った。途中、汗をかきすぎたので塩分の補給としてポテトチップスを食べた。こういう時間もなかなかいい。随分進んだところに武市半平太の銅像があった。これで、中岡慎太郎、岩崎弥太郎、板垣退助、長宗我部元親 坂本竜馬、お龍と君枝、そして、ここの武市半平太と銅像めぐりをした感じになった。

    

   

    

 そこを過ぎると、今度は下りがメイン。気持ちよく下る。海面近くまで降り、そこから再び56号線を目指す。時間がだんだん気になり始めた。56号に入り、道の駅「かわうその里スサキ」に来るが、まだ、約束の道の駅は随分先だ。ここで、約束の場所はあきらめ、そのひとつ手前の「あぐり窪川」という道の駅にすることにした。それでも、まだ30キロ近くある。ひょっとしたら真っ暗の中を走行することになるかも、と感じながら足を速めた。しかし、56号線は悪いことにの峠を越えるルートのようで、行けども行けどもなかなか下りにならないし、距離が稼げない。いつの間にか、辺りは暗くなってきた。ライトをつけたら、なんと、電池切れ寸前のようで、本当に心細い明かりしかともさない。ちゃんとチェックしていなかったのが悔やまれる。それでも、行くしかない。真っ暗の中、ゆっくりゆっくりと峠を目指し進んでいった。トンネルを越え少し行ったところで、クラクションが鳴った。どうも、両親が心配して戻ってきてくれたらしい。ここまで条件が悪いと、安全上も不安になっていたので、ありがたく、その好意に甘え、本日はここまでとした。駅でもなんでもないこんな峠前の道で終わったので、このルートの続きは同じように両親にお願いして『つぎはぎ』をすること確定って感じだ。それを両親に言うと、「いいよ。夏休み中にもう一回来てもいいよ。」という返事。ありがたい。まあ、夏休みは無理でも、週末などを利用すれば、またこれるので、お願いすることにした。

  

 汗びっしょりだったので、まず向かったのは、近くの温泉。ナビに温泉をセットして、近い温泉に向かった。しかし、これが、近いといっても、こんなところにあるの?というぐらい、山の中、蘇鶴温泉というところだった。玄関に温泉という看板がなければ、普通の家と間違うようなところだった。けれども、結構人は入っていて昔からの有名な温泉らしい。そこで、さっぱりして、益田へ向かった。途中、食事や休憩などをとり、盆の期間の高速特別料金になるようにして、1万円かかるところを2000円ですませた。ありがたい。
なかなか充実した『つぎはぎ日本一周』だった。両親と一緒というのも安心できるし、両親も喜んで観光などしている姿を見ることができ、このパターン、はまりそう。感謝。

本日のテータ
 走行距離 82.4km
 平均速度 18.1km/h
 最高速度 63km/h

















『つぎはぎ日本一周』