『七里御浜〜紀伊長島』
 2日目は、目標を紀伊長島の道の駅として、七里御浜の道の駅をスタートした。最初に目にとまったのが、花の窟というところ。自転車の旅のよさは、気になった場所にすぐにストップできるということだ。今回も、そんな感じで、花の窟   に寄ってみた。花窟神社の中にあるようで、入ってみるといい感じの境内の木々の中をぬけ、ご神体だろうと思われる、丸みを帯びた岩。思ったより小さいと思ったが、しっかり、手を合わせた。次へ進もうとし、自転車の場所までもどりかけると、両親も、看板を見てここに寄ったらしく再開。思ったより岩は小さかったという感想を述べて、自転車に乗って出発。少しいくと、ご神体の写真つきの看板を発見。さっきの丸い石ではなく、もっと巨大な石、いや、岩の壁といった写真だった。さっきの丸い石の先に本当のご神体があったのだ。急きょ、もどって、そこへ行く。両親は、すでにそこにいた。改めて、本当のご神体に手を合わせた。そして、写真をしっかりと撮った。

   

   

 その後、海岸線に獅子岩というところがあり、珍しい形の岩が見えてきた。本当に牙をむいた獅子といった形状の岩だ。
 その後、ふたたび、海岸線を進み、鬼が城という場所へ向かう。鬼が城西駐車場というところまで来たが、それらしい岩が見えなかったので、先へ進もうとしたところ、トンネルになんと、自転車通行禁止の看板が・・・・、こんな幹線道路を通れないということは、側道かなにかがあって、すぐに通れるだろうと思ったが、側道らしきものが見つからなかった。近くの港で釣りをしている人に聞くと、反対側にあるらしいことがわかった。自転車は本当にわかりにくいだろう、と同情的な反応をしてくれた。その理由が言われた場所に行ってわかった。道かどうか迷うような道を進むことになった。一見したら、家の庭かなにかに見え、通ってよいのかどうかわからないような道だ。その道のところに地元の人がいたので、聞くと、この道を進むと、旧道のトンネルがあるとのこと、言われたとおりに行くと、あった。トンネルをとおり、山を抜けると、鬼のモニュメントがあり、ここが鬼ヶ城!っというところに出た。そこに入っていくと、ちょうど、両親が帰るところだった。自転車が通れないトンネルということで、心配していたそうだ。

     

 鬼ヶ城は、思った以上にスケールが大きく、なかなか見ごたえがある景観だった。ここでも、何枚も写真をとり、案内所のようなところで、ソフトクリームを食べた。これは母親と同意見なのだが、こうした旅先では、ソフトクリームがどうしても食べたくなる。特に自転車での旅ならなおさらだ。紀州ミカンとバニラのミックスのソフトを食べた。これが、最高だった。

    

 元気が出たところで、先へ進む。今日は、この先42号線を行くか311号を行くか選択しなくてはならなかったが、海岸線をえらび、311号を進む。最初は道もよかったが、進むにつれ、道も狭くなり、アップダウンもあり、なかなかきつかった。それでも、標高100mを登ったり降りたりといった感じだったので、まあ、よしと考え、進んだ。途中途中、景色が綺麗なところで、撮影をかねて休憩。海水浴場なども何か所かあり、いいな〜と思いながら進む。本当に今年の夏は暑い。四国では国内最高気温の41度を記録したそうだ。まあ、自転車に乗っていると、風があるので、それほど暑いという感じもないが、登りなどになると、汗がぽたぽたと落ちるほど。塩をふくというが、本当にそう。ズボンやリュックなどに、塩をあとがはっきりとのこるほどだ。まあ、これだけ汗をかくと、気持ち悪いというより、逆にすっきりするほど。

    

 途中、曽根というところで地元のおじいさんが声をかけてきてくれ、しばし、雑談。島根から来たというと驚いていた。そこで、この後のルートのことを聞くと、3つの道があることを教えてくれた。ただ、一つは自転車は通れないということで、2つ。ちょっと坂はきついが、県道70号線がお勧めということだったので、教えられたとおり、70号線を進む。しかし、これが、思った以上に上りが続き、相当体力を消耗してしまった。悪いことに水分も残り少なくなり、少々あせってしまった。それでも、なんとか42号に出ることができた。悲しいことに、道路わきには不法にゴミがすててあった。心ない人もいるものだ。本当に残念。
 標高451mぐらいまで登った。ここから42号を進むが、この道が結構恐い。道路は狭いし、交通量も結構ある、しかも歩道の狭いトンネルが多かった。トンネルは、テールランプを派手にひからせ、フロントのライトも、しっかりとつけて進むが、本当に恐怖がある。横を通って行く車が結構すれすれだったりする。そこで、恐怖心に打ち勝つことと、車に少しでも気がついてほしいという思いから、大声で「自転車が通るよ!気をつけてよ!」とか、ライトをつけてない対向車が見えると、「ライトつけてよ、それじゃあ、自転車が見えんよ!」などと、叫びながら進んだ。まあ、実際には車の中にいたら聞こえてはいないだろうが、私自身の気合い入れのためというのが大部分だ。

    

 下ったところにコンビニが見えてきた。311号にはコンビニがなく、なんとなく心細かったのだが、あると、ほっとする。ここで、遅い昼食。昨日同様、あまりがっつりとしたものがほしいという感覚はなく、さっぱりとしたもの、スパゲッティーを購入した。午後3時だ。

  

 そこから先も、休憩をとりながら、進む。昨日以上にへろへろだ。暑さで体力の消耗が激しいのだと思うが、すぐに、休憩がしたくなる。
 そして、本日の目的地である紀伊長島の道の駅に到着。すでに、両親は来ていて、休憩をしていた。時間的にはまだ、走れる時間ではあったが、体力のこともあり、本日は予定どおりここまでとした。
 ここから、本日のホテルまで、再び戻る。今日の宿泊地は鬼ヶ城のすぐ近くだ。車で戻るとき42号線を通ったのだが、70号から合流した標高451mの部分からその先も相当きつい道だった。311号を通って正解だった。もし、こちらを通っていたら、途中でダウンしてたかも・・・と思えるほど、ずっと登って登ってという道だった。
 今日のホテルは2部屋ということで、次の日の計画を話し合った後は一人で寝た。今日も、疲れた〜・・・・けれど、充実感も。

     

 本日の走行距離 85.2q
     平均速度 17.6q/h
     最高速度 72q/h(GPSの計測ミスかも)

    




















『つぎはぎ日本一周』