『垂水〜佐多岬』
2009.6.6 
 つぎはぎ日本一周は当分先になるだろうと思っていたところ、両親が法事のため、鹿児島に行くという。以前もそういうことがあったのだが、今回はETCをつけている私の車で行きたいとのこと、高速土日が1000円になるからだ。ただクルマはプリウスなので運転になれていないので不安とのこと。一緒に行って法事の間自転車の旅をしたら・・という父からのありがたいお言葉で、「つぎはぎ日本一周」をすることにして、急きょ、この旅に参加することにした。
 前日深夜に家を出て、両親を迎えにいった。夜中じゅう、父と私が運転を交代しながらノンストップで鹿児島を目指した。いつもは一人の「つぎはぎ日本一周」だけれど、今日は運転手が二人で、本当に助かる。
 結局、普通なら9990円かかるところが、1000円。やっぱり、お得だぁー。
 両親は国分というところで、法事があるのだが、私はそれより先の垂水まで行き、そこで別れた。今日の目標は本土最南端の佐多岬。はたして、つけるのか?
前回は垂水のフェリー乗り場まで来ていたのだが、法事の時間の関係で少し手前のパーキングからスタートとなった。
 益田や北九州では雨が降っていたのだが、ここ鹿児島は晴天。自転車日和だ。ここから、本土最南端、佐多岬を目指す。いままでの「つぎはぎ日本一周」は行き当たりばったりの感もあったが、今回は両親との待ち合わせもあり、なんとしても佐多岬には到着したいと考えていた。そのため普段よリも急ぎモードになった。
 つぎはぎ日本一周のお決まりで、前回の到達点には、一度行くことにした。垂水フェリー乗り場だ。前回はあまりよい天気ではなかったのだが、今日は、本当にすかっとして気持ちがいい。フェリーを眺め、いざ、出発。

  

 朝飯がまだだったので、少し行ったコンビニでおにぎりを買って近くの木陰で食べた。小学生のころの遠足のようでこういう時間はとても好きだ。

 

 今回の道は、海岸線を通るので、心が癒される。錦江湾は、今日もとても穏やかだった。そして、さすが、南国。もう、海辺で遊んでいる人を見かけた。いいな〜と思いながら進む。途中、海の中のちょっとした陸続きの島?にこじんまりした神社が見えた。でも、こういう雰囲気もいいんだなあ。旅先で見る風景というのは新鮮でちょっとしたところも、印象に残る。地元の人は、当たり前の風景なんだろうと思うけれど・・・・。

  

 途中、鹿屋体育大学の海の研修施設があった。マリンスポーツの講習をするところだと思う。楽しそうだなあと思う。これから大学を選ぶのなら、こういう施設がある大学がいいなあと思ったりする。もうそんなことはないのではあるが・・・・。

       

    

 国道よリも山側へ3Km入ったところに神川大滝という立派な滝があるということで、行ててみることにした。
 滝があるところなので、激坂をイメージし、覚悟していたのだが、それほどでもなく、到着。それらしい渓谷で、はるか頭上につり橋がかっていた。

 

 少し行くと滝が見えてきた。なかなかいい感じの滝ではあったが思ったほどの大きさではなく少々がっかりしていたら、その横に螺旋階段が見えた。その時あっ、そうかここをのぼったらもっと大きな滝が見えるんだと気がついた。

    

 早速のぼってみると、期待通り見事な滝が見えてきた迫カ満点だ。これは来たかいがあった。つり橋はしっかりとした鉄筋コンクリート製だったのだが、ところどころに、鉄の格子のような溝蓋のようなところがあり、そこに立つと、60メートル下に流れる川が足の下に見える、これは、高所恐怖症の人にはきついだろうと思うが、私は、スリルがあって好きだ。そこから下を覗いたりした。滝の手前は、ずっと普通の川が流れていて、その部分もしっかり見える。

    

 何枚も写真をとっていたら滝のすぐ近くに人がいるではないか。人が近づけないからつり橋があると思っていたのだが、どうやらそうではないらしい。下におりて、行ってみると、結構近くまでいける。霧吹きで水をかけられたような感じで気持ちいい。
ここでも、何枚も写真を撮った。デジカメは、何枚とってもしんぱいないところがいい。

 

 さて、先日、私の「つぎはぎ日本一周」のHPをみてくれている、Iさんから、食事はコンビニ弁当とかで、割合質素ですねえー、もっとその土地土地のうまいものを食べたらいいのに・・・というようなことを言われたのを思い出した。ちょうど昼時でも会ったし、その滝のすぐ近くに食事をするところがあったので、ここのうまいもんをたべることにした。
と言っても、貧乏症の私はあまり高いと値段のことを気にしてじっくりと味わうことができない。幸いここの名物は、ソー麺とアマゴの塩焼きとかだったので、しっかり味わうことができた。

 

 さて、本日は、とにかく、佐多岬に着きたいという気持ちだったので、先を急いだ。
 根占の道の駅で、小休憩(スポーツドリンクを補給)をして、次へ進む。ここからは、本来なら開聞岳が綺麗に見えるはずなのだが、今日は、霞か何かがかかっているのだろう、うっすらと開聞岳が見える程度でちょっと残念。
 少し行くと、薩英戦争のためにつくられた大砲台跡に着いた。今から考えれば、無謀な戦争だったと思うが、当時は本当に必死だったのだろう、けれど、すぐに、英国の力を知り、攘夷をすて、倒幕に進んでいったところは、薩摩人のすごいところだと思う。

  

 

 変わった形の山が見えてきた。角が何本か生えているような不思議な形だ。神々しさを放っていた。益田では決して見れない光景に出会うと、本当に遠くに来ているのだという実感がする。
 今度は、風力発電の施設が・・・・、これについては、島根県でも江津に20基近くできたので、ここならでは、という感じではないが、やはり、見入ってしまう。

  

 海岸線を離れ、山道に入っていく。いよいよ、佐多岬が近づいている感じで、うれしくなる。ただ、坂は結構きつい。ゆっくりゆっくり、あせらずに進むことで、そこまでの疲労感は感じずに進むことができる。こういうきつい坂では、あまり先を見ないことが精神的にいいように思う。すぐ近くを見ながら進むと、あんなに急な坂をこれから上るのか〜とブルーにならなくてすむからだ。これは、実社会でも言えるのかもしれない。あまりに高い目標を目指していると、現実との落差に途中でへばってしまいそうになるけれど、すぐ近くの目標を設定することで、それを達成するために今をがんばっていると、いつの間にか大きな目標に近づいていく、そんなことと似ているような気がする。
 坂の途中で、ちょっとした駐車スペースがあったので、そこで休憩することにした。昨夜は徹夜に近い状態だったので、少し昼寝をすることにした。木陰といっても、アスファルトのところであるが、陰になったところで横になった。・・・・気持ちよかった。10分〜20分ぐらい寝ただろうか、これだけでも、随分すっきりした。

  

 いよいよ、佐多岬ロードパーク。少し前まで、ここからは、有料道路で、自転車は入れなかったのであるが、今は無料の普通の道路として使用されているので、自転車もOKになったのだ。ありがたい。ただ、佐多岬には午後5時までに入らないと、しまってしまうということなので、少々あせってきた。ぎりぎりになりそうなのだ。さっき、寝たのが悔やまれる。ここからも、結構きつい坂があったが、時間内に着くようにハイペースで行く。途中、キジがいたり、猿が出てきたりと、ちょっとした自然公園のような雰囲気の道を進む。多少のアップダウンはあるものの、まずまずのペースですすむことができ、なんとか、佐多岬のタイムリミットの午後5時よりもだいぶ前に入場券売り場に到着。500円をはらって中へはいる。ついでに到達証も購入。入場のおばさんにたずねると、自転車で入ってもいいけど、自己責任で、歩行者の邪魔にならないようにとのこと。徒歩しかないかと思っていたのでラッキーだった。トンネルをくぐるとちょっとした広場になっていた。その先の道を見ると、とてもロードバイクでは無理な小道で、しかも、急な道。これは、やめた方が無難と考え、ロードバイクを広場にとめて、その先はやはり徒歩で行くことにした。小さな神社をすぎ、いよいよ、本土最南端の灯台が見えてきた。ついにきた。感激のときである。少し上ったところに展望所がある、せっかくなのでそこへ行ってみると、なんと、ここでも料金をとっていた。200円。まあ、そんなに高くはないが、入場で一緒に徴収すればいいのに・・・・・・と思う。なんか、ここでとられると、だまされたような気がする?私だけ?その展望所を登ってびっくり、工事中ということらしいが、ガラスばりのスペースだったと思われるのだが、そのガラスが壊れていて、何もない吹きさらしの状態だった。まあ、これ以上行ったら危険というカ所にはパイプで柵が設置してあったのであるが、それにしてもl驚いた。お陰?で景色はクリア(当たり前)でとても綺麗で何枚も写真を撮った。本当に綺麗だった。
 この展望台から眺めた灯台を見て、最南端というのを実感した。帰りに、展望台から下りるとき、すでに5分ぐらい5時を過ぎていた。その時、ちょうど、展望台の受付に到着した若者一人。なんと、受付のおばちゃん、5分過ぎただけなのに・・・・もう5時過ぎたから上には登れないよって言うではないか・・・・上は壊れているようなところなのに、なんて機械的な・・・と思った。確かに遅れたのだから登れないというのは正論だけれど、そんなに何時間もいるわけじゃないし、トンネルのところの受付と電話で確認して、この人が最後ということもわかっているのにだ。残念な気持ちになって、展望台下の建物の横を通ったのだが、ここは以前レストランか何かだったところのようだが、今は廃墟?って感じで、中は荒れていた。ガラスも割れていたり・・・・。最南端という観光資源があるのに、なんか、もったいないというか、もうちょっとどうにかならないのかな?という気持ちになった。
 景色が綺麗なだけに、複雑な気持ちで、佐多岬をあとにした。

   

   

   

 帰り道に、なんと、父の運転する自動車とすれ違った。きっと、すぐUターンするだろうと思ってとまって待っていたのだが、いつまでたっても戻ってくる気配がない。父たちも佐多岬へ行くのかも・・・・と思った。もう、時間が過ぎて入れてもらえないけどなあ〜と思ったが、自動車だから、すぐもどってこれるか!と思い、ホテルへ入った。自転車があることを受付の方に言うと、なんと、ロビーにおいていいとのこと。ここだと安心できる。ありがたい。そして、ロビーで両親を待つことにした。しかし、いつまでたっても戻ってこない。不思議に思いながらついついうとうととしてしまった。20分ぐらい寝てしまっただろうか?目が覚めても、まだ両親は戻ってきていない。少し心配になった・・・・そんなとき、受付の方から、さきほど電話がありましたとのこと。こちらへ向かっているらしい。外に出て待っていると、やっと車が入ってきた。無事でなにより。父は、Uターンした後、ホテルの場所が分からず、ずいぶん先の方まで行ったらしい。おっちょこちょいだなあ〜なんて思っていた。しかし、今回の「つぎはぎ日本一周」では、最後の最後に私はもっと、おっちょこちょいなことをしてしまうのだが・・・・。
 両親とこうして、食事をしたり、一緒に旅に出たりということは、中学校1年以来かもしれない。その後、思春期になり、親と一緒に旅行なんて・・・・って感じになり、そのまま、30年たったわけで、今こうしてとても普通っていうか、素直に両親と楽しく旅行ができることにどことなくうれしい自分がいる。両親もきっとよろこんでくれたのでは?
 次の日の予定を話し合って、布団に横になった。時間は、まだ9時。さすがに、昨夜の夜通しの運転、と今日の自転車で自覚はなかったが、やはり相当疲れていたのだろう。いつの間にか寝てしまった。こんなに早く寝たのは本当に久しぶりだった。
本日のデータ
走行距離 95.4km
平均速度 18.2km/h
最高速度 53.0km/h
費用   高速料金 六日市〜鹿児島北 1000円(ETC特別割引)  

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『つぎはぎ日本一周』