『加治木〜垂水』
2009.3.31 
 「つぎはぎ」3日目。こういう道楽を許してくれる家族に感謝。本当は、家族で「つぎはぎ」したいんだけどなぁー・・・。まあ、独り言はこれくらいにして、今日の目的は、桜島。
 鹿児島といったら、やっぱり桜島。加治木から桜島を一周して、その後、垂水まで行き、そこからフェリーに乗るという計画。ずいぶん距離があるように思うが、昨日のスカイラインにくらべると、なんとかなるだろう。
 朝起きて、まず気になったのが天気。この2日間雨に悩まされた。特に昨日は1日中止むことがないほど降ったので、もう雨は勘弁してほしい。
 外を見ると・・・・ガーン。雨。みごとに雨。こうなったら肝をすえて、やるか!
 ここのビジネスホテルは、24時間のジョイフルの隣にあり、食事については、すごく便利。そして、安い。朝のメニューの雑炊がおいしそうだったので、それにしたが、499円という安さ。雑炊の中にはホタテも入っていたし、ドリンクバーまでついているのだ。お得ー。朝食をすませて、出発の準備。昨日手がぬれてたいへんだったので、夕方道沿いにあった100均で、ビニール手袋を買ったので、それをつける・・・しかし、あけてびっくり、なんと、両方とも右手用ではないか・・・こんなこともあるんかぁー?まあ、のびるので大丈夫だが。
 それでも、一度、「えいっ」って雨の中を出発してしまえば、外から見るよりも大丈夫なもので、雨にぬれる個所というのは、顔と、足ぐらいで、あとは、レインコートやフードなどがあり、雨は入ってこないのだ。逆に、汗をかいてぬれるほうが心配なぐらいだ。

 雨の中、まず10号線に向かって進む。10号線に出たところでひたすら、桜島方向へむかう。途中いきなり放し飼いの鶏に遭遇。こんな国道で車の通りが激しいところで放し飼いとは・・・。鹿児島県人なかなかやるなあーとびっくり。
 その後、もひたすら進む。けっこう狭い道ですぐ横をトラックなどが通ると、ときおり恐怖を感じる。
 雨でも大丈夫と言っても、やはり晴れと同じというわけではなく、心から余裕を奪う。普通天気なら、景色を楽しんだり、変わったものがないかと探したりするのだが・・・・。今日は、遠くは雨のためよく見えないということもあって、ただひたすら進む。その後国分というところから220号線に変わり、その道を行く。道の横に大きな木があり、それが道に覆いかぶさっていたが、車の邪魔になるところだけ、切って、木自体は残してあった。
 鹿児島市にいるときはすぐそこに桜島という感じだったが、このあたりからは結構距離がある感じだ。
 道の駅垂水には、60メートルの足湯(日本一)というのがあるらしかったが、なぜか、道の駅を見逃してしまった。残念。

    

  

  

 桜島口前の新しい道。ここから見た海はとても綺麗。心が和む。
 桜島口にバス停があったが、このバス停全部がコンクリートでできている。噴火したときのための非難所をかねているのだ。さすが桜島。
 桜島口から北上して、桜島を一周することにした。最初のころはのぼりだったり、くねくね道だったり道の脇には溶岩がかたまったような岩がごろごろしていて、桜島へ来たっていう雰囲気がむんむんただよっていた。少し行くと、埋没鳥居という標識。ちょっと寄ってみる。 
 中学校のすぐ横であるが、地面に埋まった鳥居の頭の部分が出ていた。大正3年の噴火による火山灰によって、ここまで埋まったのだ。3メートルぐらい埋まったのだろうか?当時はすごい惨事がくりひろげられたんだろうなあーと悲しい気持ちになる。それから、少し行くと、今度は家の柱が埋まっているところに出る。ここも、記念碑のようなものが立ってあった。

  

  

 その後、上ったり下りたりして狭い道をすぎ、開けた道に出た。ここからの眺めはなかなか。気持ちいい。展望所の入り口に来たが、ここからは、なんとなく坂が急そうなので、反対側から行くことにして、とりあえずは、桜島フェリー乗り場辺りに行き、昼食をとることにした。雨の中を走ってきているので、レインコートもびしょびしょ。そのカッコウで入れるような食堂は?とさがしていたら、まあ、大丈夫だろうというところに来た。そこは、観光客がお土産とかを買うような場所で、とても広く、レインコートを脱いでそれを乾かしたりもできそうだったので、入った。接客の人もいやな顔せずに通してくれ、無事昼食にありつくことができた。ここでのメニューはカツカレー。朝から雨の中をもくもくと走ってきてお腹がすいていたので、とてもおいしくいただけた。やはり、体力勝負なので、食べることは重要だ。
 ここからは、向かいの鹿児島がすぐ近くに見える。船を見るとなぜだか旅心がくすぐられる・・・。電車や飛行機、車とは違う、なんとなくセンチメンタルなそんな旅をイメージする・・・自分だけなのだろうか?

  

 

 さて、ここから、桜島の南側の道に進む。新しくできた道だと思われるが、ずっと直線の道途中、溶岩が見事なところにさしかかり、そこで写真を撮る。相変わらずの雨ではあるが、桜島の様子は割りとはっきり見える。
 少し行くと、湯之平展望所への入り口にさしかかった。ここから展望所を目指す。上り始めたところに、見慣れない小さい建物が・・・よく見ると、お墓ではないか。ここではお墓も火山灰や噴石などから守るためにそうしてあるのだと思う。

  

 

 展望所へ向けての道も結構ハードな道・・・昨日のスカイラインよりはましだが、結構足に来る。358メートルの展望所の駐車場へへろへろになりながら到着。ここは、工事中ではあったが、少し階段を上ったところの展望所へはいけるようになっていた。そこからの桜島、一番近い展望所ということもあり、迫力満点。最初は雲がかかっていて、山頂までなかなかいい感じには見えなかったのだが、写真を撮った。それで、階段を下りて再び桜島を見るとさっきより、雲が少ない・・・ということで、再び展望所へ行き、写真・・・また下りると、今度は全く雲がかかってないではないか・・・再びのぼり、今度こそ最後の写真。何度も行ったり来たりしたので、工事の人も不思議だったとは思うが、いい写真を撮るためには仕方がない。展望所からは桜島はもちろん、錦江湾方面を見るのもいい。こちらの眺めもすばらしい。癒される〜って感じ。展望所の建物の中には火山についての豆知識のような展示物も多く、楽しめた。床は大きな桜島の航空写真になっていて、桜島の上を歩いているようでなんだか不思議な気分になった。現在地などもわかり、なかなか面白い。

   

 

  

 一通り桜島を堪能して、ここから、一気に上り口まで下っていく。ご褒美、ご褒美。
 桜島口に向け、桜島の南側の道をひたすら進む。途中「桜島国立火山研修センター」という建物があったが、時間の関係でパス・・・ちょっともったいない気もしたが、まあ、仕方がない。
 この辺りから雨も止み、1日目以来の晴れ間も見えた。旅の終わりでやっと・・・・今回は本当に修行のような3日間だったなあとふり返る。
 広島の鞆の浦もそうだったが、ここら辺りの海も穏やかなのだろう。船が海の中に何隻も係留してある。あの船のところまで、どうやって行くのかな?などと考えながら進む。まあ、小さなボートのようなもので行くのではあろうが・・・・。

   

 垂水に到着。いよいよ今回の旅も終わりだ・・・・。もっと続けていたいのだけれどしかたがない。
 フェリー乗り場では、自動車と同じように並んで、自動車と一緒にフェリーに乗り込んだ。なんか不思議。自転車をロープで固定し、客室へとあがる。思った以上にフェリーは大きく、席も相当ある。うどんを販売しているようなところもあった。旅の中に船が入ると、ちょっと雰囲気が違うのでなかなかいい。海の上から桜島を眺め、ゆったりした気分になる。40分ぐらい乗っていただろうか?鹿児島に到着。再び鹿児島南駅の駐車場に向かう。今回は輪行をしていないので、自転車はそのままだからとても楽だ。分解したり組み立てたりというのは、だいぶ慣れてきたが、できたらしたくない。駐車場につき、料金を払うとなんと、1100円。本当にここでよかった。自転車をそのまま車の後ろに入れ、益田へ向かって出発する。行きは日曜だったので、高速代は1000円だったが、帰りは普通の日、それでも、3割引というありがたい料金変更で普通よりは安くすますことができた。ずっとこの料金体系ではないので、この料金体系の期間に高速をしっかり使って、『つぎはぎ日本一周』も有効活用していきたい。
次は、夏休みだと思うけれど・・・・。どこがいいかなあ〜。 

   

    

  

本日のデータ
走行距離 101.9km
平均速度 18.4km/h
最高速度 57.7km/h
費用   宿泊代  4500円
      フェリー代 440円(大人) 160円(自転車)
      駐車料金 1100円
      高速料金 鹿児島〜美祢  3800円(深夜割引)  


















『つぎはぎ日本一周』